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NTTデータ、マーケティング業務の生産性を向上させるAIエージェント「LITRON Marketing」

 株式会社NTTデータは、マーケティング業務の生産性を向上させるAIエージェントサービス「LITRON Marketing(リトロンマーケティング)」を、6月から提供開始すると発表した。同社では、このサービスにより、マーケティング業務の負荷を最大6割削減することを見込んでおり、より多くの施策立案と迅速な実行を支援する考えだ。

 「LITRON Marketing」は、マーケティングの戦略・戦術(施策)の企画から、実行、評価までの一連の作業をAIエージェントが支援するサービス。担当者と対話型インターフェイスでコミュニケーションするパーソナルエージェントが、担当者からの指示に基づき、各業務に適した専門性を持つ特化エージェントにタスクを割り振る仕組みを備えている。また、NTTデータが提供するマーケティング業務向けサービスや各種SaaSと連携し、マーケティング戦略策定・戦術(施策)企画・施策実行・施策評価といった一連の業務プロセスを自律的に支援・代行してくれるとのこと。

 サービスは段階的な機能拡張を計画しており、今回は第1弾として、1)SNSや業界ニュース等の情報から市場環境・業界トレンドを分析・報告する「マーケティング戦略策定支援機能」、2)ペルソナ分析などによりターゲット選定および施策を提案する「戦術企画支援機能」、施策内容に従ったクリエイティブ(メールマガジンのテキストやデジタル広告の画像等)作成を実行する「施策実行支援機能」が提供される。

 また第2弾では、施策実行結果をまとめたレポート作成に加えて、効果検証から次回施策に向けた改善策の提案までをサポートする「施策評価支援機能」を提供する予定とした。

 加えて3)では、想定顧客の特性に応じて、例えば、メールマガジンを「どのタイミングで」「どんな内容で」送ることにより、製品・サービスの購入に至るかといったところまでを描く、MA(マーケティングオートメーション)シナリオ作成にも対応する予定。

 こうした第2弾機能は、9月までに提供される予定だ。

「LITRON Marketing」の提供機能イメージ

 さらに、「LITRON Marketing」の効果最大化・精度向上に向けて、NTTデータが提供するサービスを組み合わせながら、企画・実行・改善の伴走型コンサルティング・BPSを一気通貫で提供するとのことで、アプリケーションからデータ基盤などのインフラまで、フルスタックでの提供が可能という。

 なおデータ基盤においては、NTTデータが提供する顧客体験価値・LTV(顧客生涯価値)の最大化に必要な機能を総合的に提供するサービス「デジタルサクセス CXイノベーションサービスfor B2C」を活用する。

サービス提供における全体像

 NTTデータでは、「LITRON Marketing」および関連サービス全体で、2027年度末までに累計100億円の売り上げを目指す考えだ。

LITRON Marketing画面イメージ