アシスト、日本発の企業向けAI検索エンジン「Felo Enterprise」を提供

　株式会社アシストは9日、Felo株式会社と代理店契約を締結し、AI検索エンジン「Felo Enterprise」の提供を開始すると発表した。

　Felo Enterpriseは、マルチLLM（大規模言語モデル）とRAG（検索拡張生成）技術を活用した、日本発のAI検索エンジン。既存の検索エンジンと異なり、ユーザーの問いに対して、目的に応じた情報収集タスクを自律的に計画・実行し、検索方針の調整や情報の取捨選択を繰り返しながら、専門家レベルの深く高品質なアウトプットを導き出す。

　英語・日本語・フランス語、アラビア語など100以上の言語に対応し、言語の違いを意識せずに最適な情報収集を実現する。論文検索やSNS検索、ドメイン指定検索など検索範囲を絞ることで、学術情報やトレンドなど目的に応じた調査が可能。情報源の透明性と自動評価機能により、信頼性の高い情報を優先表示する。

　各企業のニーズに応じたカスタマイズ可能なAIエージェントを提供する「Agent Store」を展開。業務特化型のエージェントを簡単に導入でき、社内情報検索、業務支援、顧客対応など幅広いシーンで活用できる。

　リアルタイム情報についても、ニュース、SNS、トレンドなど、常に最新情報を即時に取得し、ビジネスチャンスの発見や迅速な意思決定を支援する。データ分析では、GPT-4oやClaudeなど複数の大規模言語モデルを切り替えながら、最適な検索と分析を自動で実行。自問自答での探索や、5W2H視点のロジカル分析などの多角的分析、業界特化テンプレートで、市場動向やトレンドを即座に分析できる。

　出力についても、検索結果をもとにスライド、マインドマップ、PDFなどをワンクリックで自動でき、数百種のテンプレートに対応する。NotionやCanvaと連携し、生成コンテンツを簡単に保存・編集でき、Googleドライブ保存やチーム共有など効率的な情報管理を支援する。

　また、Felo EnterpriseはSOC2認証を取得しており、SSOや権限管理で企業情報を強固に保護可能なことに加え、AI学習にユーザーデータは一切使用しないため、企業内で安心して利用できる。

　Felo Enterpriseの1ライセンスあたりの価格は、Premiumプランが月額7399円または年額7万788円、Ultimateプランが月額1万1899円または年額11万8788円。最小購入数は5ライセンス。

　アシストでは、海外の検索エンジンにはない国内ユーザーにとって最適な検索体験を実現するというFeloの姿勢にも共感し、同社と連携してFelo Enterpriseを本格的に展開していくことにしたと説明。2028年までのFeloビジネスの目標として、国内企業500社への提供を目指す。Felo Enterpriseを用いた具体的な成功事例の共有を通じて、企業におけるAIエージェントの実用化を一層促進し、業務の高度化や知識活用、生産性向上、さらには競争力強化に貢献していくとしている。