米VMware、ネットワーク仮想化ベンダーの米Niciraを買収
米VMwareは23日(米国時間)、ネットワーク仮想化ソフトを手がける米Nicira Networksを買収すると発表した。買収額は10億5000万ドルで、すべて現金で支払われるほか、2億1000万ドル分の権利未確定の株式報酬も負担するとのこと。なお、買収はすでにVMwareとNiciraの取締役会、Niciraの株主には承認されており、2012年後半に完了する予定。
Niciraは、2007年に設立され、米国パロアルトに本社を置くベンチャー企業。中核製品の「Nicira Network Virtualization Platform(NVP)」は2011年7月から提供されており、日本でも東京エレクトロンデバイスや日商エレクトロニクスなどが取り扱っている。
同社は当初から、少数の有力顧客企業だけに注力し、一般にはあまり情報を提供しない“ステルスモード”でのビジネスを行っていたため、日本国内での知名度はあまり高いとはいえないが、AT&T、eBay、RackSpace、NTTなどの大手企業を顧客としており、ソフトウェアによってネットワークを制御するSDN(Software-Defined Network)の代表的なベンダーとして知られており、その動向にも注目が集まっていた。
なおVMwareでは、買収後もNiciraの他社製品に対するサポートを継続する予定であることを表明している。