ぷらっとホーム、ARMコアを採用した小型Linuxサーバー「OpenBlocks Aシリーズ」
大幅な性能向上を実現、適用用途を拡大へ
ぷらっとホーム株式会社は7日、ARMコアを採用した小型Linuxサーバー「OpenBlocks Aシリーズ」を発表した。基本性能が大幅に強化された上位モデル「OpenBlocks AX3」と、エントリーモデルの「同 A6」を提供する。価格は3万6800円からで、出荷開始は7月初旬の予定。
OpenBlocks Aシリーズは、ぷらっとホームが独自開発している、手のひらサイズLinuxサーバーの新モデル。従来はPowerPCベースだったアーキテクチャを刷新し、ARMベースのCPUを採用しているが、小型・低消費電力、駆動部を持たない高耐久性といった従来の特徴を継承している。OSはDebian GNU/Linux 6.0を搭載。さらに、Java SE Embedded 6/7をサポートし、多様な組み込みアプリケーションの動作に対応した。
■Atomサーバーと同等の性能を提供可能な上位モデル
OpenBlocks AX3(4ポートモデル) |
上位モデルのOpenBlocks AX3は、デュアルコアCPUのARMADA XP 1.33GHz(ベースアーキテクチャ:ARM Cortex-A9)搭載により、従来のOpenBlocksから大幅な性能向上を果たしている点が特徴。x86のAtomプロセッサと同等性能を提供可能ながらも、最大13Wの低消費電力を実現しているため、x86サーバーからの置き換えによって消費電力を大幅に抑えられるという。
また、1GBのメインメモリ(最大2GBを増設可能)、128MBのFlash ROMに加えて、1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-T×4、Mini PCI Express、SATA(内部)、eSATA、USB×2、シリアル×2などの多彩なインターフェイスも搭載し、高い拡張性も備えた。
用途としては、高い性能を生かし、Webのフロントエンドサーバー、IPS/IDSなどパケット解析を要するセキュリティ対策、HTTP Proxy/Reverse Proxy、ジョブ管理やリソース監視を含むネットワーク監視、IP-PBX、NASヘッド、メール中継などなど、幅広いジャンルに適用できるとのこと。
サイズと重量は、幅101.0×奥行き142.1×高さ41.0mm、約370g。周辺環境温度45℃までの動作保証が提供される。
価格は、標準の「Jパッケージ」が6万9800円、開発キットや16GB SSDなどを添付した「DPパッケージ」が8万6800円。
なおこのほか、1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-Tを2ポートのみ搭載し、増設メモリスロットやMini PCI Expressを省いたモデルも用意され、「Jパッケージ」が5万9800円、「DPパッケージ」が7万6800円で提供される。
■55℃の動作保証温度に対応したエントリーモデル
OpenBlocks A6 |
エントリーモデルのOpenBlocks A6は、ARMADA 310 600MHz(ベースアーキテクチャ:ARM9)と512MBのメインメモリ、64MBのFlash ROMを搭載。1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-T、SATA、GPIO、シリアル×2、USBなどのインターフェイスを備える。
消費電力が最大6Wと低く、周辺環境温度55℃までの動作保証が提供されるほか、GPIOポートを持つことから、センサーデバイスや計測器の観測・制御、ネットワークインフラ系サービスの導入・運用、データロギング、M2Mなどの用途に向くという。
サイズと重量は、幅81.0×奥行き114.5×高さ36.0mm、約205g。
価格は、標準の「Cパッケージ」が3万6800円、開発キットや16GB SSDなどを添付した「DPパッケージ」が5万6800円。