サイベース、HadoopやR言語との連携に対応した「Sybase IQ 15.4」
サイベース株式会社は、データウェアハウス(DWH)向けデータベースの新版「Sybase IQ 15.4日本語版」を5月中旬より出荷開始する。
「Sybase IQ」は、DWHに特化したデータベースソフト。DWHに最適化されたカラム指向アーキテクチャのデータ格納方式を採用しているのが特徴で、高速なレスポンス、柔軟な分析、効率の良いデータ圧縮、容易な運用管理などを実現しているという。
今回の新版では、データ量の急激な増大に対応するため、データ管理のパフォーマンスを向上させた点が特徴で、ODBC/JDBCインターフェイスにおけるバルクローディングの高速化、バルクインサートのパフォーマンス向上などが行われている。また、テキスト圧縮機能の改善により、圧縮率が大幅に高まったとのこと。
加えて、Hadoopや統計解析プログラミング言語の「R」と連携するためのプラグインが提供され、データベース内部で効率の良い分析処理を行うインデータベース分析が可能となった。
Hadoopとの連携については、QuestのSQLツール「Toad」を利用して、HadoopとSybase IQからデータを取り出したり、オープンソースのETLツール「SQOOP」によってHadoopからデータを取り出してSybase IQに転送したりすることが可能。また、Sybase IQにデータをロードせずに、HadoopのHDFS分散ファイルシステムのデータをSybase IQのクエリ対象にできるほか、HadoopのMapReduceを、Sybase IQ内のMapReduce、SQLと組み合わせるクエリ連携の機能も提供される。
一方、Rでは、RJDBCインターフェイス経由でSybase IQデータの分析を行う方法と、Sybase IQユーザーがRで実行されている関数にアクセスし、Sybase IQ内でSQL関数として起動する方法の2種類の連携をサポートしている。
これら以外では、業界標準言語であるPMML(Predictive Model Markup Language)のサポート、ユーザーが利用できる関数の追加も行われた。
なお、価格面では従来版からの変更はなく、「Sybase IQ Enterprise Edition」は1008万円(税別)/コアから。マルチコア・スケーリング係数適用の場合は504万円(税別)/コアからとなる。