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国内データセンターの建設投資、2028年には1兆円規模に~IDC Japan調査
2025年4月7日 12:36
IDC Japan株式会社は7日、国内に設置される事業者データセンターの建設投資予測を発表した。データセンター建物/電気設備/冷却システムなどの新設および増設にかかる投資額を調査したもので、事業者データセンターの新設および増設投資は増加傾向が続いており、2028年には1兆円を超える投資規模になる見込みだとしている。
国内事業者データセンターの新設および増設投資は、2026年以降に特に大きく増加すると予測。これは、クラウドサービス向けハイパースケールデータセンターの増設需要が拡大する傾向が継続しているためで、さらにAIサーバー設置のニーズも拡大しており、これまでよりも大きなキャパシティのデータセンターが必要となっていることも、投資拡大を加速させているとしている。
さらに、建設業界全般にわたる人手不足や、世界的なインフレや原材料の価格によって、データセンター建設コストが急騰していることも、建設投資額を増大させる要因となっていると指摘。データセンターの建設コストは、2024年第一四半期からの1年間で約1.5倍になっており、2026年に竣工するデータセンターでは、それ以前に竣工した同規模のデータセンター建設に比較して投資額が1.5倍になる見込みだとしている。
IDC Japan Software & Services リサーチマネージャーの伊藤未明氏は、「クラウドサービス市場の高成長率を背景に、建設コスト急騰はデータセンター投資意欲を縮小させる要因となっていない。特にハイパースケールデータセンター建設投資は拡大傾向が続くだろう」と分析している。