ニュース

クニエ、顧客中心主義の実現に向けたコンサルティング「D4C診断サービス」を提供

 株式会社クニエは15日、企業の製品・サービスなどの販売形式がどれだけ顧客中心に設計されているかを測るコンサルティングサービス「D4C診断サービス」を提供開始した。

 D4C診断サービスは、新規事業開発やD4C(Direct For Consumer:顧客中心)事業企画のコンサルティング経験を踏まえて、独自に開発した「D4C診断ツール」を用いて、クニエのコンサルタントが顧客体験やD4C事業の検討状況を問診し、実態把握と検討レベルを点検する。そして顧客中心の事業を実現するために、精査が必要な項目と対応の優先度を可視化する。

 サービスにより、企業は自社事業が真に顧客中心で設計できているかを把握でき、企業が消費者へ直接取引をする「D2C(Direct To Consumer)」が持つ弱みである“自社コアファン以外への幅広い一般消費者へのリーチ”をカバーし、収益拡大につなげるD4Cビジネスの企画が可能としている。

自社EC、D2CとD4Cの違い

 D4C診断ツールは、顧客体験の検討状況評価(顧客体験について、自社のあるべき顧客体験を定義し、適切に検討できているか)と、D4C事業の検討状況評価(事業の成否を分ける分岐点において間違った選択をしていないか、事業として検討すべき項目が漏れなく検討できているか)の2つの評価項目・計70問で構成される。

 D4C診断サービスの価格は100万円(税別)、期間は約1.5カ月(週1回の問診ペースの場合)。

 クニエではサービスの提供に先駆け、D2Cビジネスの実態を調査した「D2C実態調査レポート」も同時公開した。D2C事業の従事者1239人へのインターネット調査では、D2C事業の成功に至った企業は32%にとどまった。さらにそのうち500人に対して本調査を行い、分析した結果、D2C事業が失敗する理由として「単なるチャネル変化にとどまっている」「収益性を度外視」「顧客の声をもとにサービスアップデート」などが挙げられたという。

 クニエでは、D2C事業が失敗に終わる要因としては、多くの企業がD2Cを単なるチャネル追加ととらえ、あるべき顧客体験をしっかり定義できていないことが大きな要因として考えられると指摘。また、D2Cでは自社のコアファンへのアプローチには向いているものの、一般消費者にアプローチするための卸・小売り販売がおろそかになり、消費者の購買心理にうまくリーチできないという側面があり、そのため、今後企業が成長の拡大を続けていくためには、真に顧客を中心に考えて幅広いユーザーに訴求するD4Cへ移行することが必要だとして、こうした背景からD4C診断サービスを開発し、提供を開始するとしている。

D2C事業の成否(最重要KPIの達成率)