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NEC、メインフレーム中型機の新シリーズ「i-PX AKATSUKI/S100」を販売

 日本電気株式会社(以下、NEC)は12日、メインフレーム「ACOS-4」中型機の新シリーズとして、クラウドをはじめとするオープン環境との連携機能強化およびプログラムの真正性検証機能の追加によるセキュリティの強化や、システム性能を従来比最大約1.3倍向上した「i-PX AKATSUKI/S100」シリーズを販売開始した。

 i-PX AKATSUKI/S100シリーズでは、クラウドサービスをはじめとするオープン環境から、メインフレームのACOS上に蓄積した基幹業務を支えるアプリケーションやデータをさらに活用しやすくするため、RESTインターフェイスを強化した。

i-PX AKATSUKI/S100

 Webサービスや業務パッケージなどから、ACOS内のデータに対する問い合わせや操作をより簡単に行うため、HTTPリクエスト時にパラメーターとしてSQL命令を渡すことで、従来サポートしていた単一条件検索(単純な比較演算子による条件検索)に加えて、複数条件検索やSQL関数などの使用を可能とした。また、ACOSに保存しているデータの更新/削除/挿入といった機能も提供する。さらに、検索結果の返却形式として、列名と値のみのシンプルなデータ形式を追加し、クライアント側で扱いやすくした。

 これらにより、ACOS上の基幹データの活用範囲を拡大し、DX推進による業務の効率化や新しいビジネスの創出といった用途への対応など、ACOSを活用したモダナイゼーションを支援する。

 また、セキュリティの強化として、アプリケーションプログラムの真正性を検証する機能を新たに提供する。真正性検証機能を定期的に巡回させることで、プログラムの変化を検出することが可能となり、情報漏えいや不正利用の早期発見・対処により、被害拡大防止を支援する。

 さらに、CPUの強化により、最上位モデルではシステム性能を約1.3倍向上するなど、DX推進により外部のさまざまなサービスとの連携に伴って求められる、高速処理にも対応する。

 NECは、長年にわたって多くの顧客の基幹業務システムを運用してきた実績があり、今後もその豊富な経験を生かし、既存ユーザーの継続利用や他プラットフォームからの移行も支援していくとしている。