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NECソリューションイノベータが配送計画システム「ULTRAFIX 8」を提供、物流2024年問題への対応を支援
2024年11月1日 10:00
NECソリューションイノベータ株式会社は10月31日、配送計画/動態管理システム「ULTRAFIX」において、“物流2024年問題”への対応を強化した新版「同 バージョン8」を提供開始したと発表した。また今回より、パブリッククラウド型での提供も可能になったという。
ULTRAFIXは、地理的条件や時間指定など物流上の複雑な制約を加味しながら、最適な配車・配送計画の立案を支援するシステム。同システムを利用する物流業界では、トラックドライバーの時間外労働の上限規制によって労働時間が短くなることで、輸送能力の低下が懸念される“物流2024問題”への対応が急務となっている。
今回はこうした背景を踏まえて、ドライバーの勤怠状況を踏まえた配車計画の作成機能を追加した。積載率、配達指定時間、ルート表、荷姿や地域特性、緊急出荷などの配車計画作成に用いる情報に、ドライバーの残業や運転時間などの実績・予定を追加することで、働き方改革関連法および改善基準告示に準拠した効率的な配車計画を、自動で立案できるようになったという。
自動立案した配車計画は手動で修正でき、修正後の計画が規制を順守しているかどうかの確認も可能。これにより、配車担当者の負担を軽減しつつ、効率的な配車計画の立案を行えるとのこと。
なお、予期せぬ渋滞などで労働時間の超過が予測される場合には、アラームを表示することで、配車担当者が規制を順守した配車計画への見直しを迅速に図れるよう支援するとしている。
また、ドライバーの人手不足への対応、温室効果ガス排出量の削減を図るため、複数の荷主が同一車両を利用して、同じ配送先に荷物を運ぶ共同配送の取り組みが始まっている。今回はこれを支援するために、輸送中の貨物の配送ステータス情報を、社内向けと社外向けに分類し、社内の関係者のみでなく、荷主や共同配送事業者など、社外の関係者にも公開できるようにしている。
このほかオプションで、左回り優先、左折入庫優先、大型規制や渋滞情報などを踏まえた配車の提示を行う高度エンジンを提供。安全な運行を支援するとともに、さらなる総移動時間の削減に寄与するとのことだ。
あわせて今回から、柔軟なカスタマイズが可能なパブリッククラウド型での提供にも対応した。アプリの操作性はそのままに、複数拠点への展開をスムーズに行えるとしている。