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富士通とSupermicro、「FUJITSU-MONAKA」を搭載したAIコンピューティングプラットフォームの提供に向け協業

 富士通株式会社と米Super Micro Computer(以下、Supermicro)は3日、戦略的協業を開始し、富士通が開発する次世代プロセッサー「FUJITSU-MONAKA」を搭載したAIコンピューティングプラットフォームを、2027年から提供することを目指し、開発に着手すると発表した。また両社は、次世代グリーンデータセンターやHPC向けの水冷ソリューションについても、共同開発を行うとしている。

 富士通とSupermicroは、AI活用が進むにつれ、データセンターの電力需要は供給を上回るペースで増加し、増大する消費電力の削減が最大の社会課題の一つとなっており、データセンターにおける消費電力の削減と環境負荷低減を実現する、グリーンなITインフラの推進を、最優先で取り組むべき活動と考えていると説明。両社が世界トップクラスの技術とカスタマーベースを持ちよることで、市場をリードするグリーンなAIコンピューティング向けサーバーのポートフォリオを開発し、提供するとしている。

 Supermicroのビルディングブロックアプローチによるサーバー設計は、AI、HPCや汎用コンピューティングなどのワークロードに対して、クラウドデータセンター向けからエッジアプリケーション向けまで、幅広いサーバーを迅速に構築することを可能とする。また、Supermicroのラックレベルのプラグアンドプレイ(PnP)水冷ソリューションは、テクノロジーによる環境への影響を最小限に抑える冷却技術となる。

 ここに、富士通が開発する高性能かつ省電力性を追求したArmベースの汎用プロセッサー「FUJITSU-MONAKA」を組み合わせることで、優れた性能と省電力性を実現するとともに、幅広いソフトウェア互換性により、高い信頼性、安全性、使いやすさを併せ持つ、AIコンピューティングプラットフォームを実現するとしている。

 協業には今後、エフサステクノロジーズ株式会社を加え、データセンター事業者やエンタープライズ向けに、SupermicroのGPUサーバー製品をベースに、導入支援サービスを組み合わせた生成AIソリューションを、エフサステクノロジーズがグローバルに提供していく。

 両社は、これらの活動により、データセンターの電力消費を削減する環境に配慮した、グリーンなAIコンピューティングソリューションを世界中に普及させ、社会課題や顧客の経営課題の解決を支援し、持続可能な社会の実現に向けて貢献していくとしている。