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キヤノン、CAD図面やポスター向けの大判プリンター「imagePROGRAF TZ-32000」など4機種を発表

 キヤノンは26日、大判インクジェットプリンター「imagePROGRAF」シリーズの新製品として、5色インクモデル「TZ-32000(A0ノビ対応)」と「TX-4200/3200/2200(B0ノビ/A0ノビ/A1ノビ対応)」の4機種を10月2日に発売すると発表した。

TZ-32000(オプションのスキャナー装着時)
TX-4200(オプションのロールユニット装着時)

 新製品は、CAD・ポスター市場向けの大判インクジェットプリンター。TZ-32000は、大量の図面を高速に出力し、建築や設計の現場、製造業、出力サービスなどで求められる高い生産性を実現している。TX-4200/3200/2200は、図面のほか、流通・小売りのポスターや、企業・官公庁の掲示物など、幅広いプリントニーズに対応する。

 新製品全てにおいて、生産性をさらに高めるとともにポスター画質の向上を図ることで、多様な印刷物を効率的に出力でき、出力サービスを提供する事業者のビジネス領域拡大や企業の掲示物内製などを支援する。

 インクの発色性能を最大限生かし、濃く鮮やかな色を再現する新画像設計と、従来機種に比べて発色を向上させたマゼンタインクにより、普通紙でも高発色なプリントを作成する。建築物のパースや小売店・飲食店のポスター、オフィスの社内掲示物などを、人目を引く鮮やかな色味で再現し、図面のカラーの線や文字をくっきり印刷できる。また、全色顔料インクにより、黒の細線や文字も鮮明に再現し、高品位な図面の印刷に対応する。

 TZ-32000は、imagePROGRAFシリーズで最速となる1分間に4枚の高速プリントを実現。印刷物は、図面もポスターも上面排紙が可能で、本体前面から自然な姿勢で取り出せる。TXシリーズは、従来機種より印刷速度を高め、1分間に3.3枚のプリントが可能。いずれの機種も、用紙の給紙や種類の検知、残量の推計を自動で行う「スマートロール紙セット」機能を備え、給紙処理を高速化することでロール紙セットにかかる時間を従来機種より約3割短縮する。また、インク吐出状態を定期的にモニタリングしてインク着弾位置を自動で最適化するインクセンシングシステムや、プリントヘッドの個体差、経年変化による色のばらつきを自動補正するカラーキャリブレーション機能を新たに搭載し、高画質を維持する。

 環境への配慮では、製品梱包材に使用していた発泡スチロールを全てリサイクル可能な段ボールに切り替えることで、環境への負荷を低減している。また、TZ-32000は、動作時の消費電力を従来機種に比べ約29%、TX-4200/3200は約25%削減している。TX-2200を含めていずれの機種も、NPO団体GEC(Global Electronics Council)が電子機器製品を対象に設立した国際的なエコラベル「EPEAT」において、米国で「EPEAT」ゴールド製品として登録されている。

 製品の価格は、TZ-32000が116万6000円、TX-4200が74万8000円、TX-3200が64万8000円、TX-2200が49万円。