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ISR、CloudGate UNOのオプションとして「YubiKey as a Service」を提供

セキュリティキーソリューション「MAS」も10月より提供へ

 株式会社インターナショナルシステムリサーチ(以下、ISR)は24日、2024年ISR新サービス発表会を開催し、ID管理プラットフォーム「CloudGate UNO」のオプションとして、Yubicoの「YubiKey as a Service」を、同日から国内企業向けに提供開始することを発表した。また10月から、新サービス「MAS(Muro Authentication Shield)」を提供開始する計画も明らかにした。

 新サービスの発表にあたり、最近のサイバー攻撃の動向について解説した。4月末にSophosが発表したランサムウェアに関する調査レポートによると、昨年は59%の組織がランサムウェアの被害に遭い、過去2年間の66%からわずかに減少したものの、依然として回答した組織の半数以上が攻撃を経験しているという結果になった。ランサムウェア攻撃の主な原因として、最も多く特定されたのは、2年連続で「脆弱性の悪用」だった。しかし、4位の「フィッシング」が通常ログイン情報を盗むために使用していることを踏まえると、2位「認証情報の侵害」が実質的な1位であるともいえる。

ランサムウェア攻撃の主な原因

 また、Proofpointが実施した調査結果から、国別のランサムウェア感染率を見ると、日本は昨年の68%から30ポイント減少して38%となった。この理由としては、過去数年、日本が最も身代金を支払わない国であったことが影響している可能性があると分析している。一方で、フィッシング対策協議会が発表した日本国内のフィッシング情報の届け出件数は、年々増加しており、今後、認証情報の漏えいを防ぐ取り組みがさらに重要になると指摘した。

日本国内のフィッシング情報の届け出件数

 こうした市場環境の中で、ISRは、Yubicoとのパートナーシップを拡大し、ハードウェアベースの認証器「YubiKey」のサブスクリプションモデルである「YubiKey as a Service」を国内企業向けに提供開始する。

 ISR マーケティング部 General Managerの菊池昇氏は、この狙いについて、「フィッシングやランサムウェアなどのサイバー攻撃は増加の一途をたどっているにもかかわらず、多くの国内企業ではいまだにユーザー名とパスワードをベースとした認証を使用しているのが実情だ。今回、当社から『CloudGate UNO』のオプションとして『YubiKey as a Service』を提供することで、パスワードレス認証の導入を妨げる要因の一つであるコストや手間を軽減し、より強固なセキュリティソリューションの普及拡大を促進していく」と述べた。

インターナショナルシステムリサーチ マーケティング部 General Managerの菊池昇氏

 「YubiKey as a Service」を利用することで、企業のユーザーグループへのYubiKey導入の負荷を減らし、容易性を向上し、キー管理の時間と労力を削減することが可能となる。また、「CloudGate UNO」と組み合わせることで、SSO(シングルサインオン)機能を通じてアクセスを制限、認証を強化しながら、クラウドサービスにアクセスするユーザーに対して、FIDOベースのフィッシングに強い認証手段を追加することができる。

 「YubiKey as a Service」の具体的なメリットとしては、サブスクモデルのため、フィッシング耐性のあるMFA(多要素認証)ソリューションを事業運営(Opex)として導入し、初期コストを低減できる。また、サブスク可能なYubiKeyラインアップの中であれば、契約期間中は、導入時とは異なる種類のタイプへの変更が可能。ビジネス展開や社員の退職/キーの紛失ペースに合わせて、最新の技術を優先した形でユーザーのシステムアクセスの保護が可能となる。

 さらに、スムーズな導入に向けて、カスタマーサクセスマネージャー(CSM)などのセキュリティエキスパートによる支援も提供する。このほか、YubiKeyの製品保証期間が通常1年からサブスクの契約期間まで延長され、不測の事態や紛失などのためのバックアップキーを契約初回送付時に同梱するという。

「YubiKey as a Service」のメリット

 あわせて今回の発表会では、新サービス「MAS(Muro Authentication Shield)」を10月1日から提供開始することも発表された。「MAS」は、ID管理プラットフォーム「CloudGate MURO/CloudGate UNO」と「YubiKey as a Service」、セキュリティキーの事前登録、日本語カスタマーサクセスマネージャー(CSM)の4つをすべて含め、サブスクモデルで提供するサービスとなっている。

 ISR 代表取締役のメンデス・ラウル氏は、「MAS」の基本コンセプトについて、「『MAS』では、従来CloudGateのオプションとして提供してきたセキュリティキーを、一つのソリューションとしてまとめて提供する。これにより、セキュリティキーを持っていない攻撃者による外部からの不正侵入を防ぐことができる。また、通常時にはスマートフォンとセキュリティキーいずれのパスキーでも利用できるように設定し、緊急時にはセキュリティキーのパスキーのみに利用を制限するといった運用も可能となる」と説明した。

インターナショナルシステムリサーチ 代表取締役のメンデス・ラウル氏

 「MAS」のサービス価格は、1ユーザー月額700円から。セキュリティキーとCloudGateは、事前登録サービスによって、あらかじめ構築した状態でユーザーに提供する。また、日本語カスタマーサクセスマネージャー(CSM)は、日本語・日本時間でユーザーとYubicoの連携をサポートする。技術支援からセキュリティキーの配送スケジュール調整などまで幅広く対応するほか、Yubicoが実施するKickOff、定例Meetingにも参加する。

 「MAS」の将来展望としては、2025年4月以降をめどに、セキュリティキーの管理システムを提供することも予定している。