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日本IBMとトレジャーデータ、金融機関のマーケティング業務高度化を実現する「DSPマーケティング拡張機能」を提供

 日本アイ・ビー・エム株式会社(以下、日本IBM)とトレジャーデータ株式会社は、日本IBMの金融業務の共通部分をプラットフォームとして提供する「金融サービス向けデジタルサービス・プラットフォーム(IBM Digital Services Platform for Financial Services:以下、DSP)」と、トレジャーデータが提供する顧客データ活用サービス「Treasure Data CDP(カスタマーデータプラットフォーム)」を連携し、金融機関のマーケティング業務高度化推進に向け「顧客セグメンテーション精緻化」と「広告施策最適化」を実現する機能を「DSPマーケティング拡張機能」サービスとして提供すると発表した。

 金融機関は、DSPマーケティング拡張機能を活用することで、DSPのデータと行動データを掛け合わせた顧客分析に基づくセグメンテーションが可能になり、個客にあわせたCRMや広告宣伝をリーズナブルに実践できる。

 DSPマーケティング拡張機能には、Treasure Data CDPのエントリーパッケージが含まれている。Treasure Data CDPのエントリーパッケージは、初期費用を抑え、早期導入、さらには費用対効果創出の早期化といった金融機関からのニーズに応えるため、顧客セグメンテーションの精緻化によるPDCA効率化、広告施策最適化による運用費用の削減などにユースケースを限定している。

 トレジャーデータ利用企業の実績では、顧客データ活用が広く浸透した企業では「Treasure Data CDP」を用いたCRMで獲得率280%向上、さらに広告宣伝では費用対効果を30%以上改善しており、今回の協業でも同様の効果の早期実現を目指すと説明。また、銀行法改正を受け銀行が参入可能となった非金融領域での広告事業への活用にも貢献するとしている。

 日本IBMとトレジャーデータは今後、データ収集基盤の実装からデータ利活用業務立ち上げ、定着までをワンストップで実現できることを目指して、パートナーシップを拡大させていく予定。日本IBMは、金融業界のデジタル変革を推進する「オープン・ソーシング戦略フレームワーク」とその中核ソリューション「DSP」を通じて、顧客経営課題の解決に向け共創しており、先にリリースした生成AI拡張機能を含めた社内外サービスとの連携強化により、顧客ビジネスの推進を強化していくとしている。