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2024年の国内SD-WAN市場は173億円規模、ゼロトラストセキュリティの普及で成長~IDC Japan調査
2025年8月25日 17:02
IDC Japan株式会社は22日、国内SD-WAN市場に関する最新の調査結果を発表した。IDC Japanでは、企業におけるクラウド利用の拡大、リモートワークの定着、ゼロトラストセキュリティへのシフトが進む中、SD-WANの導入が加速しており、これが市場成長を後押しし、国内SD-WAN市場は2024年の173億円から年間平均成長率9.9%で推移し、2029年には277億円に達すると予測している。
SD-WAN市場の中では、ゼロトラストセキュリティの中核を担うSASE(Secure Access Service Edge)の普及が特に注目されるとしている。SASEは、ネットワークとセキュリティを統合した新たなアーキテクチャーとして、企業のネットワーク設計に大きな変革をもたらしており、今後、働き方改革やDXの進展と共に、さらに重要性を増すとIDC Japanでは見ているという。
また、企業は単なるSASE/SD-WANの導入にとどまらず、セキュリティ対策全体の見直しやグローバルレベルでの統制強化、インシデント対応を契機としたセキュリティ高度化など、より包括的な取り組みを進めており、これに伴ってセキュリティ関連案件の規模も拡大傾向にあるとしている。
IDC Japan Infrastructure & Devices リサーチマネージャーの小野陽子氏は、 「大企業層では、ネットワークとセキュリティのあり方の見直しや、事業に合わせた設計変更のために、コンサルティングやカスタマイズ、変更支援を必要とする企業が増加している。ベンダーには、こうしたニーズに応えるための体制拡充が求められている」と述べている。