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パナソニック オートモーティブシステムズ、LPガス事業者向け配送効率化サービス「DRIVEBOSS LPガス」を提供

 パナソニック オートモーティブシステムズ株式会社(以下、PAS)は5日、モビリティ社会の変革を目指した新サービス事業の創出の一環として、LPガス販売事業者向けの配送効率化サービス「DRIVEBOSS LPガス」を正式ローンチした。

 LPガス(液化石油ガス)配送は、配送・保安業務資格が必要な特殊性に加えて、高齢化などにより深刻化する人材不足や、法改正に基づく物流の2024年問題で業務の効率化が求められるなど、今後、厳しい状況になることが想定されている。また、LPガス容器内のガス残量を見越した配送や配送先ごとに異なる配送時間の指定など、多様化するニーズに合わせた対応が求められ、配送ルートの作成には豊富な経験とスキルを必要とするなど、配送員の属人性が高い業務となっているという。

 PASでは、これまで属人化していたLPガス配送計画の作成業務を、誰でも対応可能にする配送効率化サービスを開発した。独自のアルゴリズムにより複雑な条件を考慮した配送計画・ルート作成を自動化することで、人材不足の解消と配送業務の効率化を行い、物流の2024年問題解消に寄与する。また、導入の手間やランニングコストを最小限に抑えることで、システム導入しやすいサービスデザインを行っている。

 LPガス事業者特有の複雑な条件(ボンベ重量・本数・配送時間など)を設定すれば、自動で条件を考慮した配送計画・ルート作成を行う。配送先の事情(設置場所・注意事項)なども記録・共有できる。さらに、高速道路の利用可否、移動距離など巡回方法に合わせた複数のルート提案を行う。これにより、初心者でも短時間で配送計画を簡単に作成でき、引き継ぎも容易になるため、業務の属人化の解消に貢献する。

 LPガス配送業務に特化したインターフェイスで、配送先、充填所、期限ごとの配送先表示を地図上で直感的に確認できる。これにより、初心者でもすぐに使い始められ、配送計画・ルート生成に関する人材育成の時間短縮に貢献する。

 サービスは、既存システムの改修なしで導入でき、配送員単位での利用が可能なため、導入コストやランニングコストを抑えられる。さらに、1カ月間の無料トライアルで使用感を確認できるほか、導入から利用中は専属の担当者が伴走し、配送員への利用方法の説明やさらなる活用方法についてサポートする。

 正式サービスの開始にあたっては、LPガス販売事業者でのβ版試用のフィードバックに基づき、業務実態に合わせて配送先位置とボンベ設置位置を個別に登録できるようにしたほか、さまざまな使用状況に対応するため、計画作成後に修正ができるようにするなどの改善を行った。

 PASでは、サービス開始後も利用者からのフィードバックを基にアップデートを実施し、継続的なサービスの改善を行うとともに、同様のニーズがある他業界への展開も検討中としている。