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S&I、クラウドコンタクトセンターとオンプレ通話録音システム環境の導入支援メニューを提供
2024年5月15日 08:30
エス・アンド・アイ株式会社(以下、S&I)は14日、クラウドコンタクトセンタープラットフォーム「Genesys Cloud」と、「Verint全通話録音システム(以下、Verint FTR)」を連携し、金融・保険商材など個人情報を多く扱うコンタクトセンターの顧客向けに、クラウドコンタクトセンタープラットフォーム上におけるオンプレ通話録音システムの導入支援メニューを提供開始すると発表した。
S&Iでは、BCP対策や多様な働き方への対応を目的としたコンタクトセンターの在宅化や、コミュニケーションの自動化を目的に導入が進むチャットボットやVisual IVRなどのノンボイスチャネルとの融合を実現するため、クラウドコンタクトセンタープラットフォームへの期待が高まっていると説明。
一方で、個人情報を多く扱う金融・保険業界のコンタクトセンターでは、データの暗号化やアクセス制御、データ保持ポリシーの順守などのセキュリティ要件が非常に厳しいため、通話録音データの保管場所を基本的にクラウド環境に置くクラウドコンタクトセンタープラットフォームの導入に踏み切れない企業も少なくなかったという。
こうした課題に対して、通話録音技術の分野で高い実績を持つVerint製品と、AIを活用したクラウドコンタクトセンタープラットフォームGenesys Cloudの 、両製品のパートナーであるS&Iでは、Genesys Cloud環境におけるVerint FTRによる通話録音の技術検証を実施し、コンタクトセンターの構築を専門とする技術チームの技術とノウハウを用いた「クラウドコンタクトセンタープラットフォーム向けオンプレ通話録音システム導入支援メニュー」の提供に至った。
Verint通話録音システムとGenesys Cloudの連携により、通話録音データをオンプレミス上のストレージでの保管/管理を可能にする。通話録音データのセキュアな暗号化管理(AES-256ビットの暗号化)ができるため、従来のセキュリティポリシーを大きく変えることなく運用できる。保存期間における要件をストレージの拡張のみで対応でき、冗長性と高可用性を担保した構成が可能となる。
導入支援メニューでは、設計・構築支援として、要望に応じたGenesys CloudおよびVerint FTRの構成を提案する。内線通話録音には対応しないことで比較的コストを抑えられるデータセンターでの集中録音構成や、内線通話も含めて全ての録音に対応する拠点ごと録音による構成など、ニーズや要件に応じた構成の提案から構築まで支援する。
音声データ活用支援では、リアルタイム音声認識や蓄積した音声データをもとにした顧客の声分析や、応対品質評価など、音声データを活用するためのVerintソリューションの導入を支援する。通話録音から分析、評価まで一つのプラットフォームでの一元管理を可能にし、顧客分析や市場分析、購買行動分析など多角的な分析でスピーディーな意思決定を実現する。
AI導入・運用支援では、AIを活用した応対支援サービスや自動応対サービス(チャットボット、ボイスボットなど)との連携を含めた設計・構築を提供する。応対業務の効率化や新たな顧客体験価値の提供など、企業の競争力の向上を支援する。
S&Iは、Verintソリューションを多くのコンタクトセンターに導入しており、クラウドコンタクトセンタープラットフォームで高いシェアを誇るGenesys Cloudとの連携を皮切りに、今後も他のクラウドコンタクトセンタープラットフォームとVerint全通話録音システムを連携したソリューションの提供を予定すると説明。
また、これまでセキュリティの観点からクラウド移行に躊躇していた企業でのクラウドコンタクトセンタープラットフォーム導入を後押しするとともに、セキュリティ要件を十分に満たしながら、デジタル化やデータマネジメントなど、コンタクトセンターの多様化するニーズの実現に貢献していくとしている。