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S&I、コンタクトセンター向け応対支援サービス「AI Dig」とVerintのリアルタイム会話音声分析を連携

 エス・アンド・アイ株式会社(以下、S&I)は21日、コンタクトセンター向け応対支援サービス「AI Dig」と、ベリントシステムズジャパン株式会社(以下、Verint)が提供する「Verintリアルタイム会話音声分析(Verint RealTime Speech Analytics)」を連携したと発表した。

 連携により、AI Digを利用する場合、これまではIBM Cloud上に保管する必要があった通話録音データを、オンプレミス上やプライベートクラウド上など、ニーズに応じて保管先を選択できるようになるほか、「Verint会話音声分析(Verint Speech Analytics:以下、Verint SA)」を追加することで、応対支援から顧客の声分析までをシームレスに実現できる。

 AI Digは、顧客とオペレーターの会話内容をリアルタイムにテキスト化し、テキスト化された質問文をもとにAIが回答候補を導き出すことで、オペレーターの応対業務をサポートするサービス。

 今回、コンタクトセンター向け通話録音システムでVerintの音声認識ソリューションを連携したことで、リアルタイムでテキスト化された会話内容の感情認識やさまざまな分析機能で、多角的な分析を一元的に管理できるようになる。

 オペレーター向けの導入メリットとしては、電話応対中にメモを取る必要がなくなるため、オペレーターが顧客との応対に集中できるようになり、要件の聞き間違いや聞き漏れの防止、アフターコールワークでは、テキストの編集・コピー、キーワード抽出などの機能を活用することで、応対記録のデータ入力作業を効率化できる。また、キーワード検索ではなく、顧客の体験をもとにしたエピソード検索により、オペレーターの経験やスキルによらない応対が可能になる。

 管理者/スーパーバイザー向けの導入メリットとしては、オペレーターと顧客との応対状況をリアルタイムにテキストで確認でき、「不適切な発言をした」「保留が多い」「応対に時間を要している」など、課題のある対話を検知することで、タイムリーにオペレーターをフォローできるようになり、応対品質の改善が期待できる。また、テキスト化された対話内容を分析することで、応対状況を可視化し、オペレーターの適切な評価・教育に活用できる。さらに、Verint SAを追加した場合は、感情認識によるクレームの原因分析や、コールリーズンの分析など、顧客の声分析にも活用できる。

 既にVerint通話録音システムを導入している顧客は、容易に応対支援サービス「AI Dig」の導入が可能になる。S&Iでは、対話内容の分析や、センター内に蓄積されるさまざまなデータの収集・蓄積・利活用を支援することで、コンタクトセンターにおける新たな価値の創造へ貢献していくとしている。