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アルテリックス、カスタマーサクセスサービス「Premier Success」を国内で本格展開
先行利用企業の東洋エンジニアリングが活用事例を紹介
2024年4月17日 06:15
アルテリックス・ジャパン合同会社(以下、アルテリックス)は16日、AIを活用したデータ分析プラットフォーム「Alteryx」の新たなカスタマーサクセスサービス「Premier Success(プレミアサクセス)」を、国内で本格的に開始すると発表した。
同日にオンラインで行われた記者発表会では、日本市場における事業戦略および新サービス「Premier Success」の概要について説明するとともに、新サービスの先行利用企業である東洋エンジニアリングのDX推進事例を紹介した。
「Alteryx」は、企業が社内外のデータを分析・評価して、AI主導の洞察をビジネスや DXにつなげることができる、エンタープライズアナリティクスのためのAIプラットフォーム。ユーザーは、「ETL(データの抽出・変換・書き出し)」、「データプレパレーション(データ準備)」などのデータ分析処理を、ノンプログラミングで設計・実行できる。現在、世界で8000社以上の企業がAlteryxプラットフォームを利用し、アナリティクスを自動化して組織全体の収益パフォーマンスの向上、コスト管理、リスクの軽減を実現しているという。
アルテリックス カントリーマネージャーの宇野林之氏は、日本市場における事業戦略のポイントについて、「日本法人は少ないリソースの中で活動しているため、パートナー企業との連携は必須であり、引き続きパートナーエコシステムの強化を図っていく。また、データの利活用およびDXに課題を抱えているエンタープライズ企業への啓発活動を推進するとともに、既存の顧客に対しては、社内でのさらなるデータ利活用の促進を積極的にサポートしていく。そして、『Alteryx』のAIプラットフォームを、より多くのエンタープライズ企業に活用してもらえるよう取り組んでいく」と説明した。
こうした事業戦略を背景に、今回、「Alteryx」のカスタマーサクセスサービス「Premier Success」を国内で本格的に提供開始する。「Premier Success」は、「Alteryx」を顧客が最大限に活用して、ビジネスの目標達成や競合との差別化を図れるよう、同社の専任スタッフが顧客に対してコンサルティングやサポートを能動的に行うサービスとなっている。
具体的には、アルテリックスの専任スタッフが、顧客のニーズにあわせたコンサルティングを実施し、データ利活用の課題を解決するための最適な方法や利用環境の最適化をアドバイスする。また、プレミアムサポートとして、同社の専任スタッフが、顧客の問題解決を迅速かつ効果的にサポートする。
さらに、世界中のAlteryxユーザーの事例から得られた成功体験などを顧客に提供し、ベストプラクティスを共有する。顧客はこれらの事例を参考にして、より効果的なデータ利活用を実現できる。また、顧客が「Alteryx」を効果的に活用したり、ビジネスの課題を効率的に解決したりできるよう、定期的なトレーニングや教育プログラムも提供する。顧客は、このトレーニングや教育プログラムを通じて、より高度なデータ利活用を実践するためのスキルを習得することができる。
「『Premier Success』では、専任スタッフが顧客に寄り添いながら、ワールドクラスの分析ソリューションの開発、デプロイ、導入の迅速化および、データ利活用の拡大をサポートしていく。すでに同サービスを利用しているグローバル企業の導入効果としては、多国籍投資銀行において、1年間の節約額が52ミリオンドルとなり、投資収益率は602%を実現した」(宇野氏)としている。
国内企業では、東洋エンジニアリングに先行して提供しており、「業務の自動化」、「海外拠点におけるAlteryx利用ユーザーの育成」、「Alteryxを活用した業務ユースケースの開発」などをアルテリックスの専任スタッフとともに取り組んでいるという。
東洋エンジニアリング DXoT推進部 部長の瀬尾範章氏は、「Alteryx」の導入背景について、「当社では、国内外のプラントの設計・調達・建設にかかわる業務の生産性を、2025年度までに2019年度比で6倍にするDX戦略を推進している。この取り組みの一環として2018年度から『Alteryx』を導入し、データ利活用を進めることで、品質向上や業務効率化、圧倒的なリードタイム短縮、さらにはデジタルツインの構築を実現。想定期待効果の90%を達成している」と説明。
「『Premier Success』は昨年度から利用を開始しており、グローバルで総勢97人のエンジニアが『Alteryx』のリスキリングプログラムに参加した。このプログラムを通じて、新たに10人がAdvanced(上級認定)を、34人がCore Certificate(初級認定)を取得している。また、資格ホルダー数が増えたことで、Alteryx活用のレベルが加速度的に向上しており、『Alteryx』による工数削減効果は30%まで上昇した」と、「Premier Success」の活用事例を紹介した。
東洋エンジニアリングでは、今後も自動化による業務負荷とリスクの低減効果をさらに高めることに加え、意思決定の連続といわれるプラントエンジニアリングにおいて、データとインサイトを活用した業務スタイルへのシフトを推進し、業務の付加価値向上と、さらなる品質向上を目指していく方針。