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デージーネット、なりすましメールの有無を確認できる 「DMARCレポート可視化ツール」をアプライアンスサーバーで提供

 株式会社デージーネットは11日、DMARCレポートをグラフ化して分析可能にするDMARCレポート可視化ツールのアプライアンスサーバーを提供開始した。

 DMARCとは送信ドメイン認証の技術の一つで、その他に送信ドメイン認証の技術であるSPF、DKIMの検査の結果や、メールのFromの情報などを総合的に判断して、Fromの詐称などの異常を検知した後の処理を、送信側の指定した方法で行う。

 DMARCの設定は、比較的簡単に行うことができるが、DMARCの検査後のメールの配送方法として3つの方法があるが、多くの企業はその方法の一つである「そのままメールを受信する(none)」を設定しており、DMARCを設定した効果がでていないという。

 DMARCの効果を発揮させるためには、その他の2つの方法である「不審なメールとして隔離(quarantine)」や「受信を拒否する(reject)」を設定する必要があるが、この2つを安全に設定しようとすると、DMARCから送付されてくるレポート(DMARCレポート)を解析する必要がある。しかし、DMARCレポートは、XML形式で作成されており非常に見にくく、レポートを利用して解析や分析をするためには専門的な知識が必要となる。

 そこで、DMARCレポートを解析するツールが必要として、デージーネットではDMARCレポート解析ツールであるparsedmarcと、ダッシュボードツールのGrafanaを連携させた、「DMARCレポート可視化ツール」をアプライアンスサーバーとして提供する。

DMARCレポート可視化ツール 利用画面イメージ

 DMARCレポート可視化ツールは、XML形式のDMARCレポートを解析して、グラフなどで可視化する。SPFやDKIMの認証結果の割合を示す円グラフや、レポートを取得した時間帯別の検証結果を見られる。その他に、送信元の国情報やDMARCレポートを一覧として閲覧でき、XML形式のデータの解析にかかっていた時間も削減できる。

 ツールはライセンスフリーのOSSを組み合わせてシステムを構築しており、アプライアンスサーバーとして提供するため、顧客の要件を聞いて1から構築するサーバーとは異なり、すでに決められた特定の機能だけを搭載している。不要な機能は削除されシンプルなものになるため、低コストで導入が可能になる。

 DMARCレポート可視化ツールの価格(税込)は、初年度(サポート込み)が1台あたり55万円、次年度以降のサポート費が1台あたり年額22万円。