ニュース

ソフトバンク、AIを活用した巡回計画や棚割りなどの自販機オペレーションDXサービス「Vendy」を提供

 ソフトバンク株式会社は12日、飲料メーカーおよび自動販売機(自販機)オペレーター向けに、AIを活用した自販機オペレーション最適化サービス「Vendy(ベンディ)」を開発し、提供を開始すると発表した。

 Vendyは、自販機の最適な巡回ルート(巡回計画)や商品ラインアップ(棚割り)などを自動で生成する「AI分析機能」に加え、自販機向けの通信機や管理画面を含めたソリューションをワンストップで提供するサービスで、自販機オペレーションのDXを実現する。

 自販機業界では、担当者が個人の経験などに基づいて自販機ごとの棚割りや補充数、巡回計画を決めるなど、属人的な業務が多く、人手不足やスタッフの業務負荷に加え、廃棄ロスや品切れ、非効率な巡回によるCO2排出量などが課題となっているという。

 Vendyは、1)自販機の遠隔管理やデータ収集に利用する「通信機(通信回線を含む)」、2)ソフトバンクが独自開発したAIアルゴリズムを用いて、過去の売り上げや在庫情報などの自販機のデータや、巡回に伴う人件費や物流費といったコスト情報などを分析して、最適な巡回計画や棚割りなどを自動で生成する「AI分析機能」、3)AIで自動生成された巡回計画や自販機の在庫状況などを確認できる「管理画面」――の3つのソリューションをワンストップで提供する。顧客のニーズや既存のシステム環境に応じて、必要なソリューションのみを組み合わせて提供できるよう、複数のプランを用意する。

Vendyのサービス概要

 巡回計画の高度化は、自販機の在庫情報や巡回コストなどのデータを基に、各自販機の品切れによる機会損失を予防しながら巡回コストを最小化するための計画を、AIで自動生成する。生成された巡回計画は、オペレーション担当者が専用のスマートフォンアプリで確認できる。

巡回計画の高度化

 アイテムの最適化は、過去の売り上げデータを用いた需要予測を基に、商品の入れ替えや巡回にかかる人件費および物流費などのコストを加味して、自販機の利益を最大化するための最適な棚割りをAIが自動生成し、そのための作業指示を提示する。

アイテムの最適化

 Vendyは、キリンビバレッジ株式会社に採用され、2024年10月以降順次、キリンビバレッジのグループ会社が運営する自販機のオペレーションに導入され、2025年9月までに全国約8万台の自販機へ拡大していく予定。

 Vendyの開発に当たっては、ソフトバンクの社員が自販機の巡回・補充などを行うトラックに同乗し、実際の業務を体験して課題を把握するなど、現場理解を基にサービスの開発を行った。また、キリンビバレッジと共同で、キリンビバレッジのグループ会社が運営する自販機を対象に事前検証を行ったところ、実際の現場での有効性やあらゆるオペレーションに対応する汎用性を確認できたという。キリンビバレッジは、この検証結果を踏まえてVendyの採用を決定し、同社のグループ会社が運営する自販機のオペレーションに関わる業務時間の約1割削減と、約5%の売り上げ増を見込むとしている。