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東芝デジタルソリューションズ、「降雹予測サービス」を提供 雨雲の中の粒子を判別して雹の発生を予測

 東芝デジタルソリューションズ株式会社は22日、雨雲の中の降水粒子をリアルタイムで解析することにより雹(ひょう)の発生を事前に予測し、降雹の情報を提供する法人・自治体向けの「降雹予測サービス」を、同日より販売開始すると発表した。

 「降雹予測サービス」は、日本全国の250メートル四方ごとに分割されたエリアで雹の発生を検知し、降雹の数十分前に、その予測情報(ほぼ可能性なし、可能性あり、可能性が高い)を提供するサービス。東芝独自の気象レーダーデータ解析技術を用いて、水平偏波と垂直偏波を送受信する二重偏波レーダーで観測された気象観測データを解析し、雨雲の中の降水粒子をリアルタイムに判別して、雹の発生を検知するという。

 公共の気象レーダーのデータを解析するため、気象レーダーなどのハードウェアを利用法人・自治体側が維持・運用する必要がない点がメリット。また同社によれば、気象レーダーデータのリアルタイム解析に基づく、数十分先の降雹予測を可能にしたサービスは、国内で初めてとのこと。

雹による災害への対策イメージ

 なお同社では、損害保険会社、自治体、建設業界、公共交通機関、エネルギー業界への提供を想定しており、自動車や家屋などの資産の保護、住民への避難の呼びかけや、建設現場の高所作業の可否判断、走行中の列車に対する速度制限や停車などの運転の安全確保、風力発電機のブレード損傷対策などに利用することで、雹による被害や損害を最小限に抑えられるようになると、そのメリットをアピールしている。