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クラウド利用の課題は「セキュリティリスク」や「人材不足」、生成AIは74%の企業が利用を検討または既に利用中~エイチシーエル・ジャパン調査
2024年2月21日 14:15
インドIT大手HCL Technologies(以下、HCLTech)の日本法人である株式会社エイチシーエル・ジャパンは21日、従業員500人以上の国内企業マネジメント層150人を対象に実施した「クラウド活用に関する実態調査」の調査結果を公表した。
調査によると、クラウド導入により役立った事象としては、経営の観点では「管理負荷やコストの削減」(40.7%)が1位、業務上では「業務効率の向上(作業時間の短縮)」(61.3%)が1位となった。経営上の観点と業務上の観点の両面において、クラウドの導入が役立っているという回答は8割を超えており、国内の企業においてもクラウドの導入・活用が進み、一定の成果を実感している企業が多いことが伺えるとしている。
クラウド導入・利用の懸念事項については、「セキュリティのリスク」が最も多く(64%)、次いで「クラウドに精通した人材の不足」(45.3%)が挙げられており、こうした課題への最適な対応が、クラウド活用の成功において必須事項であるとしている。
生成AIについては、「1年以内に利用予定」または「利用を検討中」の回答が過半数(52.7%)を占め、「既に利用中」(21.3%)と合わせると74%となり、生成AIの利用に前向きな企業が多く、活用の関心と意欲が高いことが示唆されるとしている。
また、こうしたクラウド利用が進む一方で、回答者の過半数(52.7%)が、今後3年以内に勤務先のIT環境の一部を「クラウドから従来のオンプレミスへと移行を予定または検討中」と回答している。調査全般ではクラウドへの肯定的な意見が多く聞かれた中で、オンプレミス回帰を検討する企業が少なからずあると分析している。
エイチシーエル・ジャパンでは、こうした傾向については、HCLTechが実施したグローバルの調査レポート「クラウドの進化~常にイノベーションを実践する~」の中でも触れられていると説明。クラウドのメリットを得るためにはアプリケーションとワークロードを最適化することが必要となること、ワークロードを最適化せずにクラウドに移行した場合、クラウドのメリットを十分に得ることができず、オンプレミス回帰の流れになる可能性がある、といったポイントについて言及している。
クラウドは、あらゆる業界・業種にとって最も重要なテクノロジー投資分野の一つと言えるが、クラウドへのトランスフォーメーションから真の価値を獲得することは、多くの企業にとって依然として容易ではなく、成功には正しいガイドとサポートが不可欠だと説明。HCLTechが提供するCloudSMARTソリューションは、業界に特化したクラウドコンサルティングから最適な運用プラットフォームまで、トータルで提供するとしている。