ニュース

Ridgelinez、「Copilot for Microsoft 365」の導入から活用定着までを支援するコンサルサービスを提供

 Ridgelinez株式会社は26日、Microsoft Copilot for Microsoft 365の導入から活用定着までを支援する「Microsoft Copilot for Microsoft 365向けコンサルティングサービス」の提供を始めた。

 Ridgelinezが生成AIのコンサルティング支援や自社活用から得た知見と、独自で作成した活用シナリオを用い、企業が効率的にCopilot for Microsoft 365の導入から活用までを支援する。単にCopilot for Microsoft 365の導入にとどまらず、専門業務効率化のために導入したAIシステムや他社製AIアプリを導入している企業などに対し、各システムの特徴を把握し、活用業務領域を明確化することで、生成AI活用の最適化などを進めていく。

Microsoft Copilot for Microsoft 365の導入を決めた際に、導入から活用定着までを支援

 新サービスは、企業がMicrosoft Copilot for Microsoft 365を導入することを決めた際に、導入から活用定着までを支援していくサービスだ。このサービスを提供する理由として、Ridgelinez Business Science Directorの高橋敏樹氏は、次のような背景があると指摘する。

Ridgelinez株式会社 Business Science Director 高橋敏樹氏

 まず、Copilot for Microsoft 365の特徴とメリットとして、「Copilot for Microsoft 365は、これまで大規模言語モデルと Microsoft 365アプリを組み合わせ、日々の業務をサポート・支援する生成AIサービス。Microsoft 365アプリを利用した業務をサポートしていること、GPT4をベースとした大規模言語モデルを使用し回答を生成していること、社内にあるSharePoint、OneDrive内のデータの検索も可能であること、インターネットに接続していることで社外の最新情報にアクセスすることが可能であることという4点を特徴としている。さらに、導入の容易性という点では、Microsoft 365の契約をしているお客さまであれば、追加ライセンス購入だけで即日、利用可能になる」点を挙げる。

Copilot for Microsoft 365とは

 その上で、「最近になって生成AIを早期導入した企業の中から、『仕組みを作ったものの、なかなか活用率が上がっていかない。利用率が頭打ちになってきているという現状がある』という声があがるようになっている。例えば、社内で生成AIの利用率を見ると、20%から30%くらいの社員は積極的に使ってくれるが、それ以外の社員はなかなか使ってくれないというクライアントが非常に多い。なかなか生成AIを利用しない社員であっても、例えばWord、PowerPointを使う中で、自然と生成AIを使うようになる。生成AIの活用率向上に向けた起爆剤となるのではないかと想定している」と、生成AI利用定着に寄与する存在となることを期待する。

企業における生成系AI発展プロセス

 こうしたメリットがある一方、2023年5月から生成AIコンサルティングサービスを開始し、さまざまな業種と業界にコンサルティングを実施した経験から、企業が現段階でAI導入する狙いを次のように分析する。

 「生成AIシステムが次々と登場する中、企業内での活用業務領域が定まらず、社内にさまざまなサービスが乱立するケースも出ている。さまざまな生成AIサービスが出てきており、これは今後さらに増えることが想定される。こうしたものを自分たちの業務にどう当てはめていけばいいのか、悩んでいる企業が多い。そこで各システムの特徴と活用業務領域を明確化する。例えば生成AIパッケージは、生成AIをクイックに体験する方法としては優れているものの、拡張性や最新化などは提供ベンダーの制約を受ける。独自開発した生成AIシステムは、拡張性、柔軟性があり業務にあわせたものになるが、開発の手間とコストがかかる。こうした各サービスの特徴を把握した上で、適切なサービスを導入する必要がある」(高橋氏)。

生成AI活用の現状と課題

 今回、Word、Excel、Teamsなど日常的な業務で利用するアプリと生成AIによる業務効率化を実現するCopilot for Microsoft 365が登場したことで、一般的な業務効率化をCopilot for Microsoft 365で実現。さらにその企業の専門業務効率化のためのサービス、業務プロセス自動化など適したサービスを導入することで、効率的な生成AI活用をトータルで支援していく。

Microsoft Copilot for Microsoft 365向けコンサルティングサービスの位置づけ

 さらに、Copilot for Microsoft 365を効率的に活用していくために、ユーザー教育、具体的な活用シナリオを提示することが必要となることから、汎用的な活用シナリオとして機能活用や定型業務活用を提案。同時に企業・組織に特有な固有業務活用シナリオを準備することで、網羅的な評価・活用を促進していく。

サービスの進め方

 今回の会見では、定型シナリオの例として情報の収集と検討、資料作成、会議とコミュニケーションでの活用例が紹介された。このシナリオをもとにしたデモとして、Web会議の効率化、資料作成に利用する様子が紹介された。Web会議では、Web会議の最中に途中参加者でもそれまでの流れを理解できるようなまとめ作成、Web会議中にそれまでの論点を明確化する、Web会議後のネクストアクションにつなげるための会議まとめ作成などに利用することができる。

定型シナリオについて

 資料作成についても、Microsoft 365 Chatでアジェンダ生成することや、Wordでのドキュメント作成、Wordドキュメントの校正、PowerPointの資料作成などに利用していくことが紹介された。以前から使い慣れたアプリケーションがより便利に、作業効率があがることがアピールされた。

Copilot for Microsoft 365 シナリオ紹介:資料作成