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NECプラットフォームズ、AMDのMPSoCを搭載したコンパクトボックス型コントローラーで耐環境性を高めたモデルを発売

 NECプラットフォームズ株式会社は16日、AMDの高性能なチップMPSoC(Multi Processor System on a Chip)を搭載した、コンパクトボックス型コントローラー「AMD Zynq UltraScale+ MPSoC搭載モデル」において、環境温度範囲を拡大して耐環境性を高めた「温度拡張モデル」を販売開始した。

 「AMD Zynq UltraScale+ MPSoC搭載モデル」は、FPGA部に専用ロジックを組み込むことで、AIや画像解析などのリアルタイム処理を可能にし、建設機械、農業機械など移動体車輛に要求される温度環境に対応したエッジAIプラットフォームを提供する。

 温度拡張モデルは、使用温度範囲が広く、高信頼性を保証する部品を採用したことで、-20℃から65℃までの環境下で利用が可能。従来の製品は製品仕様上、屋内環境のみの使用に限定していたが、新製品では、これまでの機能に加えて、動作温度範囲を広げることで、屋外環境での使用が可能となった。

 これにより、AIアルゴリズムによる高度な推論や処理に基づいて、リアルタイムに制御する建設機械・農業機械など移動体車輛の運用制御コントローラとしての使用が期待されるとしている。

 AMDの高性能チップ「Zynq UltraScale+ MPSoC」を搭載し、FPGA部に専用ロジックを組込むことで、外観検査や接近検知などのさまざまな用途で利用が可能。AIや画像解析など負荷の高い処理は、ソフトウエアではなくFPGAに実装したハードウエアで演算することで、リアルタイムで低遅延な処理を実現する。

 インターフェイスは、M.2スロットやUSB、Gigabit Ethernet、DisplayPortを標準搭載し、ユーザーで増設可能な外部拡張スロットも用意。外部拡張スロットは、FPGAの入出力信号とインターフェイスを有しているため、ニーズに合わせて産業用カメラや制御機器と接続できる。

 製品の価格は29万8000円(税別)。販売目標は年間1000台。