ニュース

長野信組、Salesforceベースで営業支援システムを刷新 業務効率化やシステムの内製化を推進へ

 長野県信用組合(以下、長野県信組)と富士通株式会社、株式会社セールスフォース・ジャパン(以下、セールスフォース)は13日、長野県信組の営業支援システムを刷新したと発表した。9月末に全店舗への展開が完了し、運用を開始しているという。

 長野県において、地域に密着した金融機関として展開している長野県信組は、地域の個人・法人の顧客へのきめ細やかな支援と対応の高度化を図るため、既存業務の効率化と変化への柔軟な対応が求められていたという。

 そこで、これまで営業店職員が顧客管理や日報などに活用していたシステムや、紙で運用していた業務を集約。データ分析による迅速なフィードバックおよび指導と、電子化による紙運用の削減、またシステムの内製化を推進するため、新たな営業支援システムに刷新したとのこと。

 刷新した営業支援システムは、Salesforce Financial Services Cloudなどをベースに富士通が開発したもので、顧客の基本情報や口座、与信情報、集金預かり管理、営業店職員の活動記録、案件管理など、長野県信組の渉外活動に関するさまざまな情報を一元管理する。

 新システムでは、営業店職員は外出先からでもタブレットで情報の入力や確認が可能となり、業務効率化を実現。さらに、顧客からの要望や将来計画などの情報をシステムに集約することにより、それらの要望に応えられる別の顧客とのビジネスマッチングにつなげていく予定とした。また、集約されたデータをさまざまな切り口での分析やダッシュボードで可視化することにより、新たな気付きを得て、適切な指導および人材育成等を支援するという。

 加えて、Salesforce Lightning Platformのローコード基盤により、業務の変化に合わせた新たな機能追加が迅速かつ容易に対応するほか、長野県信組内で設定変更などを可能にし、システムの内製化を推進するとのこと。

 なお今回、長野県信組内の各種システムとも連携し、それらのデータ活用も実現しているほか、Salesforce Event Monitoringにより、システム内の個別アクティビティに関する情報を詳細に確認でき、データを安全に保護可能としている。

 また従来、日報や顧客情報などは、帳票を出力する等、紙により共有してきたが、今回、これらの情報もシステム上に集約し、ダッシュボードなどで可視化したことにより、紙による運用を減少させ、環境負荷低減への貢献と経費削減を実現するとのことだ。