ニュース

千葉県香取市の小かぶ農家が、農業経営支援クラウドサービス「ベジパレット」を採用

 株式会社ユニリタは24日、千葉県香取市の農家である「かぶや」が、農業経営支援クラウドサービス「ベジパレット」のスタンダードプランを導入したと発表した。

 小かぶを中心とした露地栽培を行い、「艶こかぶ(あでこかぶ)」というブランドを持つ「かぶや」では、主力作物の小かぶを限られた圃場で栽培しているが、小かぶは、早ければ播種から35~38日ほどで収穫できるので、1年を通じて同じ畑で連作するのが一般的だ。しかし、1つの畑で連続して同じ作物を栽培すると、病気にかかりやすくなる連作障害が起きやすいため、2カ月ほどは葱など別の作物を植えたり、数年ごとに土壌改良を実施したりするなどの対策を講じているという。

 特に土壌改良などを実施するには、どのタイミングで肥料を畑に入れたのかなど、通年で圃場の状態を把握することが重要となるものの、従来は、播種の時期や日々の作業記録、肥料の種類やその量、タイミング、収穫時期といった圃場ごとの各種情報、出荷情報は、手書きのノートに記録していた。このため、過去の情報を確認する際にはノートから情報を探し出す必要があり、手間がかかってしまっていたという。

 かぶやでは、こうした現状を改善するため、圃場管理のデジタル化を検討。圃場管理としての作業記録とともに、原価計算の元となるデータも含め、さまざまな情報を蓄積していける仕組みであることを評価し、ベジパレットの採用を決めた。

 現在は15の圃場に対して、品種別に播種した日付を軸に整理し、作業者ごとの作業記録、売上情報にひも付く出荷記録を蓄積している。こうして、ベジパレットで各種情報をデジタル化したことで、圃場の管理を効率化するとともに、健全な農業経営を実現するうえで必要な収支情報をリアルタイムに把握可能になり、最適な計画策定の効率化を実現したとのことだ。