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NEC、800Gbpsのトランスポンダを用いた光海底ケーブルのフィールドトライアルで2100kmの長距離伝送を達成

 日本電気株式会社(以下、NEC)は28日、世界最高水準となる800Gbpsの伝送性能を有する最新のトランスポンダにより、光海底ケーブルシステムの長距離伝送フィールドトライアルに成功したと発表した。

 フィールドトライアルは、インドネシア最大の通信キャリアであるPT Telekomunikasi Indonesia(PT Telkom)が所有する海底ケーブル「Indonesia Global Gateway(IGG)」を利用して行われ、陸上局にはNECの最新トランスポンダ「XF3200」を使用した。フィールドトライアルでは、800Gbps光信号の波長多重光伝送を実施し、世界最長となる2100kmを超える長距離伝送に成功した。

 XF3200を使用することで、今回のフィールドトライアルでは、現在使われているNEC製品と比較して伝送容量が約30%向上しており、拡大し続ける国際通信需要に最適な装置になっていると説明。さらに、新しいデザイン設計や新技術の採用により、省スペース化、省電力化、高いスケーラビリティ、柔軟な保守性などを実現しており、TCO削減に貢献する装置になっているという。

 NECは、過去50年以上にわたり海底ケーブルシステム事業を手掛けるトップベンダーとして、地球10周分のべ40万kmを超える敷設実績があり、グローバルに事業を展開している。また、海底ケーブルや海底中継器、陸上に設置する伝送端局装置などの製造、海洋調査とルート設計、据え付け・敷設工事、訓練から引き渡し試験まで、全てをシステムインテグレータとして提供している。また、海底ケーブルはNECの子会社である株式会社OCCで、海底中継器はNECプラットフォームズ株式会社で製造している。

フィールドトライアルの実施ルート