ニュース

dotData、機械学習の開発運用プラットフォーム「dotData Ops」を発表

 米dotDataは30日、データ加工から、特徴量生成、予測スコア算出までのパイプラインを直感的に展開・運用できるセルフサービス環境を提供することで、顧客の分析チームを支援する、ノーコードのMLOpsプラットフォーム「dotData Ops」を発表した。

 dotData Opsは、データ加工から特徴量生成、機械学習(ML)モデルによる予測までのパイプライン管理を一元化する。

 モデルを実業務で試行するために、最も時間とコストがかかる、データ加工と特徴量生成のパイプラインのデプロイを自動化する。データ加工、特徴量生成、そして予測スコアの計算までの一連の処理を、ITの支援なしに数クリックで展開できる。データ分析チームが最小限の実行可能なパイプラインを迅速に展開し、「机上のPoC」の限界を超えて、実環境でビジネス価値を迅速に検証できるようにする、セルフサービスプラットフォームを提供する。

 また、従来のMLOpsプラットフォームは、運用するモデルの健全性をモニタリングすることに重点を置いているが、モデルと特徴量の実際のビジネスへの効果を理解するには、技術的な指標だけでなく、ビジネスに関する指標を監視する必要があると説明。dotData Opsは、BI・分析チームがモデルのパフォーマンスや特徴量に関する指標を、ビジネスKPIと関連付けて追跡することで、ビジネスの結果に影響を及ぼす可能性のあるモデルと特徴量の問題の自動検出が可能となる。これにより、単一のプラットフォーム上で、モデルおよび特徴量の品質とビジネス指標を同時に監視し、データやモデルの変化がビジネスに与える影響を包括的に理解できる。

 データの変化にモデルが対応しきれずに、予測精度が劣化してしまう「データドリフト」について、従来のMLOpsプラットフォームは、MLモデルの精度と特徴量分布の変化(特徴量ドリフト)を監視する。一方、dotData Opsは、特徴量の元となるソースデータまでさかのぼって、精度と特徴量の劣化の根本原因を診断できる。これにより、分析チームは、データエラーやソースデータの変化によって発生するドリフトを検出し、データの修正やモデル・特徴量の更新といった対応を迅速に講じられる。

 さらに、データドリフトが発生した際に、特徴量自動設計の技術により、データの変化に適合した新しい特徴量を再設計することで、問題を解決する。これにより、分析チームは、データの変化と発展に伴って出現する新しいデータパターンを発見できる。単なるモデルの再学習による調整にとどまらず、重要な洞察を継続的に発見し、ビジネスインパクトを最大限に引き出せる。

 dotData Opsのリリースにより、dotDataはAIとMLに対する革新的な取り組みを継続していくと説明。このプラットフォームは、データ加工、特徴量生成、MLパイプラインの業務実装と運用を分析チームがよりスムーズに行えるよう支援し、ビジネスに変革をもたらすとしている。