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TIS、クラウドCTI「CT-e1/SaaS」を一条工務店のコールセンターに導入

 TIS株式会社は19日、株式会社コムデザインが開発・提供するクラウドCTI「CT-e1/SaaS」を、株式会社一条工務店に導入し、コールセンターのDX加速を支援したと発表した。

 一条工務店は、大手ハウスメーカーで、全国約500の営業拠点を基盤とした顧客とのコミュニケーションに加え、アフターメンテナンスの電話問い合わせに特化したアフターサポートセンターも20年程前から運用している。

 一条工務店では、2019年にそれまで全国拠点の営業担当者が受けていたアフターメンテナンス以外の問い合わせをワンストップで受け付けるために、コールセンターの増設を計画した。自ら主導してコールセンターを構築するのは初めての試みだったが、一つのフリーダイヤル番号であらゆる問い合わせを受け付け、アフターメンテナンスについては既存センター、その他の要望・意見・依頼は新センターへ振り分ける仕組みの構築を目指した。

 2019年半ばから、情報システム部門とともにCTIサービス/パッケージの選定を開始。その際、クラウド型からオンプレミス構成まで、採用の可能性があるさまざまな製品を比較検討し、一条工務店の用途への適性を徹底的に検証した。

 検証により、将来のコールセンターの規模拡張やコスト面から、クラウド型CTIが条件に合う有力候補となったが、コールセンターで受けた電話を各拠点に取次転送する場合、フルクラウド型は、PBXやビジネスフォンを含めた内線化ができない点がネックとなった。TISが提案した「CT-e1/SaaS」は、この課題を解決できるソリューションであると評価し、採用が決定したという。

 採用のポイントとしては、各拠点のPBXやビジネスフォンへ、コールセンターで受けた電話を取次転送でき、顧客を待たせることがないというクラウド型の利点も備えたハイブリッド型CTIである点や、コストと機能のバランスが優れている点が挙げられている。

 TISは、15年程前から一条工務店の業務システムの開発や運用を手掛けており、一条工務店にとって重要なITパートナーだったこと、これまでの実績から安心して任せられるという評価を受けてTISが導入パートナーとして選定された。2019年12月にCT-e1/SaaSの採用が正式決定し、TIS主導で導入プロジェクトがスタートした。

 2020年4月に開設を迎えた新コールセンターは、着信と同時に過去の問い合わせ内容などがポップアップ表示され、正確な応対ができるようになり、会話も録音記録されるため、オペレーターは顧客とのコミュニケーションにより集中できるようになったなど、一定の評価を受けたという。

 その後、2021年末にはコールセンター業務のさらなる高度化を目指し、オペレーターが電話対応後に応対記録を作成する手間の軽減を優先テーマとして、CT-e1/SaaS環境に会話の音声をリアルタイムでテキスト化できるソリューションの追加導入を計画した。

 TISは、現行環境に導入できる音声認識サービスを3つ選定し、得意・不得意な点を洗い出して比較提案し、最終的に純正オプション「CT-e1/Speech to Text」に音声認識エンジンを組み合わせる方法が採用された。

 その結果、オペレーターは通話録音の聞き直し作業が削減され、応対記録を短時間で作成可能となり、さらにスーパーバイザーは音声認識のボタンを押すことで、オペレーターの会話内容をテキストで確認できるようになった。以前は、通話終了後に録音を頭から聞かないと会話の正確な流れが見えなかったが、通話中でも時間をさかのぼって把握でき、オペレーターを支援しやすくなったという。

 2022年秋には、緊急時に日本の東西2カ所のデータセンターにあるCT-e1/SaaSのサービス基盤の手動切り替えも実現し、自然災害やサーバー障害時でもコールセンター業務を継続できるよう、DRの強化も図った。コールセンター立ち上げから3年弱で、CT-e1/SaaS導入および機能高度化を続け、顧客が一つの番号でどんなことでも問い合わせ可能になり、音声のテキスト化やDR対策などの継続的なDXで、顧客満足度向上を図れたとしている。