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ヤマハ、センター向けVPNルーター「RTX3510」を8月に発売 最大3000対地のVPN接続に対応可能

 ヤマハ株式会社は12日、標準で1000対地のVPN接続が可能なセンター向けVPNルーター「RTX3510」を発表した。同時に発表されたVPN拡張ライセンス「YSL-VPN-EX3」を適用することにより、VPN対地数を最大3000地点まで拡張することができる。発売はいずれも8月を予定しており、価格(税込)は、RTX3510が76万4500円、YSL-VPN-EX3が1ライセンス(500対地拡張)あたり11万円。

 RTX3510は、従来モデル「RTX3500」「RTX5000」の多対地VPN収容という特長を継承しつつ、10Gigabit Ethernet(GbE)対応、処理能力強化などを行ったセンター用VPNルーター。インターフェイスは、1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-T×8ポートに加えて、10GbE対応のコンボポート(RJ45ポートとSFP+スロット)を2ポート搭載し、10ギガビット/マルチギガビット対応ネットワークスイッチとの接続性向上と、LAN/WAN双方の通信高速化を実現した。

RTX3510

 また、最大NATセッション数がRT3500/RTX5000の6万5534から50万まで強化され、より多くの端末の収容や、安定した通信をサポートする点も特徴。RT3500/RTX5000で利用していたconfigはそのまま使用でき、インターフェイス構成も変わっていないため、労力を最小限に抑えつつ、機器を入れ替えによって強化された機能や性能を享受できるとした。さらに、メーカー保証期間を従来の1年間から5年間に延長し、高い品質が求められるセンタールーターを、より長期間安心して利用できるようにしたとのこと。

 VPNについては、拠点側ネットワークへの経路を自動で追加できる「IPsec経路自動追加機能」に対応。従来は、拠点が多ければ多いほど設定に時間がかかった、拠点側ネットワークへの経路設定が不要になるほか、拠点ごとのVPN設定を集約する「マルチポイントトンネル機能」や「tunnel template機能」と併用することで、VPN設定がさらに簡潔になり、管理者の運用負荷が軽減されるとした。

 加えて、ヤマハが提供しているネットワーク統合管理サービス「YNO(Yamaha Network Organizer)」を最大1年間無償で使用可能なライセンスが付属しており、追加の費用なしでYNOの利便性を体験できる。

 なお、RTX3510のVPN対地数は、標準ではRTX3500と同じ1000対地までとなっているが、YSL-VPN-EX3の適用により、1ライセンスにつき500ずつVPN対地数を拡張でき、RTX5000と同じ最大3000対地までの拡張に対応する。このライセンスはルーター各個体にひも付く形で提供されるとのこと。