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リコー、企業専用のAIを簡単に作成できるノーコード開発ツールを開発 無償のトライアル提供を開始

 株式会社リコーは10日、リコー独自の自然言語処理AI技術でデータを分析し、業務効率化や価値創造を支援する「仕事のAI」のラインアップに、企業独自のAIモデルを簡単に作成して学習推論を行えるノーコード開発ツールを追加すると発表した。同日より、同ツールの無償トライアルを開始する。

 現在、大規模言語モデル(LLM)の活用が企業の経営課題になりつつあるものの、実際の業務に適用するためには、企業固有の用語や言い回しなどを学習させ、その企業独自のAIモデルを作成する必要があるという。また、AIモデルを作成するためのカスタマイズ(チューニング)には、専門知識が必要となり、手間と時間を要するほか、開発を外部委託する際には、データの秘匿性の観点からもAI導入の懸念点のひとつになっているとのこと。

 今回発表されたノーコード開発ツールは、こうした課題を踏まえて開発されたもので、企業が業務でLLMを活用する際に必要となる企業固有の情報を、利用者がアップロードするだけで、特別な知識がなくてもAIに学習させることが可能となった。

 具体的には、固有の用語などを含めた分類情報のサンプルデータをExcelで作成し、この開発ツールにアップロードするだけで、独自AIモデルを利用できるとした。

 なお今回は製品版のリリースに先駆け、無償でのトライアル提供を開始。利用者自身で、ツールの使い勝手や、実際のデータを使ったAIモデルの効果検証を可能にしている。今後は、顧客からの問い合わせが増加しているOpenAIのChatGPTや、リコー独自開発のLLMなどを活用した、企業向けAIシステムの構築を進めていく考えだ。

 またリコーでは、7月11日~13日に東京ビッグサイトで開催される「DX EXPO 2023 夏 東京」に、この開発ツールを出展し、デモンストレーションを公開するとしている。