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CTC、土木・建築業界向けの3Dモデルビューアを提供 Box内のデータファイルをブラウザ上に3Dモデルとして表示

 伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(以下、CTC)は5日、Boxに保存した3Dデータファイルを、Webブラウザ上で3Dモデルとして表示するクラウドサービス「ILSIM Viewer on Box」を提供開始すると発表した。

 ILSIM Viewer on Boxは、Boxに保存しているCADモデルや3Dデータファイルを、Webブラウザ上にて3Dモデルとして表示できるクラウドサービス。専用ソフトウェアを利用せずに3Dモデルの閲覧を行えるため、設計、営業、現場といった部門や、閲覧する場所に限定されず、設計情報や工事の進捗を広く確認できるという。

 また、複数フォルダに分かれて保存されているパーツごとのファイルでも、一覧から選択するだけで、3Dモデルを重ね合わせた統合表示が可能。すでに利用しているBoxのフォルダ構成や設定、ログイン情報をそのまま使え、データの再登録やアクセス権限の再設定などをせずに利用を開始できる点もメリットとした。

 さらに、施工段階で発生する検査記録や構造物の諸元などの属性情報も3Dモデルに付与できるため、複数の事業者が関わる建設事業での、スムーズな情報共有を可能にするとしている。

ILSIM Viewer on Boxのイメージ

 なおCTCは、土木・建築分野での情報化施工につながるソリューション提供の実績を持ち、ICTを活用して生産性向上や働き方改善を図る取り組み「i-Construction」が策定された当初から、3次元モデルを活用した情報共有サービスを提供してきた。

 また2022年3月には、施工前の測量や設計から、施工、施工後の維持管理まで含めた一連の建設プロセスで生じる様々な情報を可視化して共有する情報プラットフォーム「ILSIM(Information Linked SIMulation)」を開発してきた。今回発表されたILSIM Viewer on Boxは、3Dモデルの閲覧に特化したILSIMの追加機能であり、Boxを活用したSIビジネスの知見に基づいて開発されたとのことだ。

 CTCは今後、ドローンや各種センサーで取得した点群データの重ね合わせ表示などの機能拡充を視野に入れ、ILSIMの機能を拡充する計画である。