ニュース

IIJ、JPNAP東京との対外接続に400ギガビットイーサネットを導入

 株式会社インターネットイニシアティブ(以下、IIJ)は4日、同社のバックボーンネットワークと外部組織のネットワークを接続する通信方式として、現在普及している100ギガビットイーサネット(GbE)の4倍の情報を通信できる400GbEを採用することとし、インターネットマルチフィード株式会社が運用するアジア最大のインターネット接続拠点(IX)である「JPNAP」と接続、運用を開始したと発表した。

 IIJでは、トラフィックの急増に応えるために、国内外の自社拠点を結ぶIIJバックボーンネットワークの増強・拡充を続けており、その一環として現在の100GbEに加え、400GbEの利用を開始していると説明。一方で、これらのトラフィックは、IIJバックボーンネットワークを経由して外部の通信事業者やクラウド事業者に流れるものであるため、IIJバックボーンネットワークと外部組織との間の対外接続も強化する必要があるとしている。

 しかし、400GbEは2017年に標準化された後、2019年以降複数の通信機器メーカーから400ギガビットインターフェイスを実装した製品が登場して、組織内での採用実績はあるものの、別々のメーカーの機器間での接続実績が乏しいことなどから、これまで異なる組織間の対外接続には用いられていなかったという。

 IIJは、2022年4月にインターネットマルチフィード株式会社、NTTコミュニケーションズ株式会社と共同で「400GbEを用いたIX相互接続実証実験」を実施するなど、異なる組織間での400GbEを用いた対外接続についての実証実験を続け、商用環境での安定運用のための知見を積んできた。こうした実証実験の結果を踏まえ、IIJバックボーンネットワークと外部事業者であるインターネットマルチフィードのIXサービス、JPNAPとの対外接続に、国内では初めて400GbEを正式導入し、運用を開始するに至った。

 IIJは今後も、すでに運用を開始したJPNAPとの接続を皮切りに、他組織とのネットワークにも順次400GbEを導入し、さらなるインターネットトラフィックの拡大に備えていくとしている。