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IIJ、インターネット接続事業者向けにキャッシュDNSのアウトソーシングサービスを提供

 株式会社インターネットイニシアティブ(以下、IIJ)は21日、インターネット接続サービスを提供するISPやCATV事業者向けに、サービス提供にあたって必要となるキャッシュDNSサーバー機能のアウトソーシングサービス「IIJ xSPプラットフォームサービス/キャッシュDNS」を提供開始した。

 IIJはこれまで、インターネット接続サービス提供に必要なフレッツ接続、権威DNSサーバー、メールサーバー、Webサーバー機能のアウトソーシングサービスを、接続事業を行う顧客向けにOEM提供してきたが、これらのラインアップにキャッシュDNSサーバー機能を追加することで、インターネット接続サービスに必要な主要機能すべてのアウトソーシングサービスを提供する。

 インターネット接続サービス事業者では、サービス運用を担うエンジニアの不足が課題となっており、キャッシュDNSサーバーの運用は専門性が求められる上、ソフトウェアの脆弱性対応などの業務負担が軽視できず、サービス運用の人的リソースを圧迫する要因の一つとなっていると説明。サービスを採用することで、キャッシュDNSサーバーの設備を構築、運用することなくインターネット接続サービスを提供でき、人的リソースを戦略的なIT活用に転換できるようになるとしている。

 キャッシュDNSサーバー機能は、クラウドサービスとして提供するため、顧客企業は自社で設備を所有することなく利用できる。専門性が必要なキャッシュDNSサーバー運用をアウトソースすることで、運用負荷を大幅に軽減できる。

 サービスでは、旧来のDNSだけでなく、DNS over HTTPSにも対応し、最新のプライバシー保護技術に対応。また、キャッシュDNSサーバーのIPアドレスと、エンドユーザーのIPアドレスの運用組織がそれぞれ異なる場合には、配信ネットワーク(CDN)事業者からのコンテンツ配信が最適な経路で行われないことがあるが、サービスではEDNS Client Subnet(問い合わせ先のDNSサーバーに対して問い合わせ元の情報を伝達する技術)を用いて、EDNS Client Subnetに対応するCDN事業者にエンドユーザーのIPアドレスの所属を伝達することで、配信経路を最適化できる。

 サービスの価格は個別見積もり。IIJは、今後もインターネット接続サービス事業者のビジネスインフラを支える高品質なサービスを提供していくとしている。

サービスイメージ