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at+link、小規模でも導入が容易なデスクトップサービス「リモートPCサービス」を提供

 株式会社リンクと株式会社エーティーワークスは11日、両社が共同で展開するホスティングサービス「at+link」において、高パフォーマンスで安定したデスクトップ環境をリモートで利用できる新サービス「at+link リモートPCサービス」を提供開始した。

 at+link リモートPCサービスは、1台・1カ月から利用できるデスクトップサービス。これまで、VDI(Virtual Desktop Infrastructure)などの仮想デスクトップ環境の導入が難しかった中小企業でも、オンプレミスのデスクトップPCの使い勝手を損なうことなく、手軽にセキュアなリモートワーク環境を実現できる。

 遠隔からセキュアに利用できるデスクトップ環境を整える手段としては、VDIやDaaS(Desktop as a Service)といった選択肢があるが、VDIは初期構築や運用にかかるコストや負荷が非常に高いため小規模での利用が難しく、DaaSは自社ローカル環境との連携がしにくいといった課題がある。また、いずれも仮想化技術を用いるため、導入できるアプリケーションに制約がある、個々の仮想デスクトップのパフォーマンスが安定しない、動作が遅いといった課題もある。

 そこで、at+link リモートPCサービスでは、リモートでアクセスするデスクトップ環境を物理PCで用意することで、VDIやDaaSが抱える課題を解消し、安定した性能と高い自由度を実現した。リモートPCサービスはSSL-VPNを通じてアクセスするため、インターネットに接続できれば、自宅や外出先から安全に利用できる。社内業務システムやファイルサーバーとの連携も容易なため、既存の社内システムは変えることなく、リーズナブルなコストでデスクトップPCをリプレイスできる。

 データの処理や保存はすべてリモートPC側で行われるため、高スペックなクライアントデバイスを購入する必要がなくなる。デスクトップPCの調達とキッティングは不要となり、情報システム部の業務負担を軽減できる。

 また、デスクトップPCをオフィスに置く必要がなくなるため、オフィスの省スペース化・フリーアドレス化の推進にも効果的に利用でき、デスクトップPCを削減することで、省電力にもつながる。

 万が一クライアントデバイスが盗難/侵害された場合にも、デバイスにはアプリケーションやデータが保存されていないため、情報漏えいのリスクを軽減できる。また、通常では個人のデバイスはウイルス感染などのリスクが高いため、社内ネットワークへの接続は避けるべきだが、リモートPCであれば個人の領域と企業の領域を分離できるため、BYODも簡単に実現できる。

 at+link リモートPCサービスのスペックは、CPUが2コア4スレッド、メモリが16GB、ストレージがSSD 256GB、OSがWindows 11 Professional。料金は、初期費用が無料、月額料金が9500円。なお、Windows OSはサービス利用料には含まれず、別途ライセンスの購入が必要となる。

 at+linkでは今後、リモートPCサービスと同じデータセンター内にファイルサーバーやActive Directoryサーバーを構築するサービスや、BYODのセキュリティを高めるためのソリューションなど、ユーザーの要望に応じてカスタマイズできるオプションサービスを拡充していくとしている。