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デロイト トーマツとaiESGが協業、ESG評価に基づく実企業価値向上サービスを提供

 デロイト トーマツ コンサルティング合同会社(以下、デロイト トーマツ)と株式会社aiESGは9日、ESG(環境・社会・ガバナンス)評価分野における新サービスの共同開発・販売に関して協業すると発表した。両社では、製品・サービスレベルのESG評価に基づく実企業価値向上サービスの提供等を共同で行うとしている。

 近年、日本企業においてもESGへの関心・取り組みは高まっているものの、ESG分野における取り組みは開示の対応が中心となっており、「取り組みの効果を評価できず、企業価値の向上に寄与しているかがわからない」といった課題を抱えているという。また、分野としても気候変動リスクへの対応などに偏りやすい実情があり、今後は、人権や労働環境なども含めた多様な項目でESGを評価し、事業そのものをESG視点で見直して競争力を高める、ESG経営戦略の策定・推進が求められているとのこと。

 そこで今回は、製品およびサービスレベルのESG分析サービス「aiESG」を開発・提供するaiESGと、経済価値・社会価値の両立を図るCSV(共有価値の創造)分野において、さまざまな産業に対してコンサルティングサービスを行ってきたデロイト トーマツがアライアンスを締結し、製品・サービスレベルのESG評価に基づく、実企業価値向上サービスの提供で協業。こうした課題の解決に取り組む企業を支援するとした。

 具体的なラインアップとしては、主要な製品に対するESG評価を実施し、自社ポジションを把握したうえで、ネクストステップやロードマップの検討を支援する「製品ESG簡易診断サービス」や、自社サプライチェーン上のホットスポットとインパクトを分析し、その結果を踏まえサプライチェーンの合理化・適正化・コスト削減やESG効果の最大化に向けた戦略の検討を支援する「サプライチェーンコスト最適化サービス」を提供する。

 また、企業のサプライチェーンの人権対応を加速させる「人権DDサービス」、複数製品・サービスに対するESG評価を実施し、ESG評価とコストを勘案した効果が最大となるポートフォリオ入れ替えと中長期戦略の検討(財務インパクトの評価)を支援する「製品ポートフォリオの組み換え・戦略立案サービス」など、具体的な課題解決のための方策も提供するとした。

 あわせて両社は、製品・サービスレベルでのESG評価の高度化・共同検討、製品・サービスレベルでのESG評価の各種セミナーの開催、レポート等の発信などにも協働して取り組むとしている。