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NEC、国内企業で最大規模のAI研究用スーパーコンピュータを稼働

 日本電気株式会社(以下、NEC)は20日、国内企業で最大規模のAI研究用スーパーコンピュータの構築を完了し、3月28日に稼働を開始すると発表した。

 2022年5月から構築を進めてきた、NVIDIA A100 TensorコアGPUを928基搭載するAI研究用スーパーコンピュータの稼働により、先進AIの競争優位性を強化し、顧客やパートナーとの共創で先進的な社会価値を創出するとしている。

 NECは、半世紀前よりAIの技術開発を行っており、世界最高水準の生体認証技術をはじめ、画像・映像認識、データ分析・言語モデル、制御技術など、様々な先進AI技術を保有していると説明。また、機械学習における難関学会の論文採択ランキングは企業では世界8位で、NECの数百名の研究者がAI研究を行っており、AI研究用スーパーコンピュータにより、この世界トップレベルのAIの研究開発能力を大幅に強化することで、先進AI技術群の社会実装を加速するとしている。

NECのAI研究用スーパーコンピュータ

 また、NECでは、AI研究用スーパーコンピュータを活用し、国内企業で最大規模の計算能力を生かすことで、未来の予兆までを検知する社会全体の精緻なデジタルツインを実現すると説明。これにより、全ての産業をデジタルツイン連携させてスマート化し、NECの先進AI群を核に、社会全体を最適化するとしている。具体的な社会ソリューションとしては、全人類を見分ける生体認証による安全・安心なデジタル決済、パーソナライズされた人に寄り添う行政サービス、止まらない都市を実現する都市全体を制御する交通管制、人・産業・都市の複雑系全体を最適化するカーボンニュートラルなどの社会全体を最適化するサービスの創出などを挙げている。