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New Relic、エラー追跡機能「Errors Inbox」を強化し一般提供を開始

 New Relic株式会社は17日、全てのソフトウェアスタックにわたって発生するエラーを主体的に検知し、対応の優先順位決定(トリアージ)を行い、顧客が影響を受ける前に対策を講じられるエラー追跡機能「Errors Inbox」の一般提供を開始した。

 Errors Inboxは、オブザーバビリティプラットフォーム「New Relic」に統合された拡張機能で、新たなユーザー影響別ビュー、トレースおよびログ全般にわたる相関データへのアクセス、Slackとのインテグレーションなどが強化されている。

New Relic Errors Inbox:システムのエラーを俯瞰してトリアージするための一覧画面

 既存のエラー追跡機能では、小規模のエラーを検知できずに見逃してしまい、ユーザーへ影響を与えてしまうことがあったが、Errors Inboxによりソフトウェアエンジニアは、これまで見過ごしてきたようなエラーも含めて全てのエラーを検知できるようになり、問題解決に費やすエンジニアの作業負荷を軽減し、システムの顧客満足度を改善できるとしている。

 Errors Inboxは、New Relicプラットフォーム上の画面で、APM(アプリケーションパフォーマンス監視)、モバイルなどのRUM(リアルタイムユーザーモニタリング)、およびサーバーレスデータを含む全てのアプリケーションスタックを通してエラーのトリアージや解決ができる。

 強化されたErrors Inboxの機能のうち、ユーザー影響別画面では、ある期間に影響を受けた特定のユーザー別にエラーグループに分けて一覧表示する。発生したエラーの数だけを把握するのではなく、どれだけ多くのユーザーにどういったエラーが発生したか、重要性が可視化され、ビジネスに最も大きな影響を与えるエラーの優先的な対応が可能となる。

 トレースおよびログ間の相関では、スタックトレース、分散(ディストリビューテッド)トレーシング、ログの各機能と連携することで、フルスタックな視点での根本的なエラー要因を一つの画面で表示する。従来型のエラー追跡ツールのように、複数のサービス間で発生した複雑なエラーのデバッグ時にコンテキスト別の画面やツールを切り替える必要がなくなる。

 Slack連携では、新しく発生したエラーは直ちにSlackに送信されるため、エラー検知からトリアージに至るまで、プラットフォーム間の画面切り替えが不要となる。エンジニアは、エラーや再発したバグを迅速に発見し、顧客への影響が発生する前に、迅速に問題を解決できる。