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東芝テック、HACCPに対応可能な手洗いAI判定システム「Visual Wash」の発売について

 東芝テック株式会社は1日、マニュアル通りの手洗いができているかをAIが判定し、HACCP(ハサップ)に対応可能な手洗いAI判定システム「Visual Wash」を発売した。

 2021年6月から、すべての食品等事業者に対してHACCPによる衛生管理の制度化が開始され、現場ではHACCPに対応した考えを取り入れた手洗いの徹底が求められている。しかし、現状では管理者による目視でのチェックや口頭での指導などで運用している場合もあり、チェックの自動化や指導の効率化ができるシステムのニーズが高まっているという。

 東芝テックは、こうした現場の声をもとに、手洗い動作をAIが判定し、判定結果をデータ化して保存するシステムとなるVisual Washを開発しまた。

 Visual Washは、深度カメラを用いて手の領域の抽出を行うことにより判定精度の向上を実現し、食品等事業団体などが定めた手洗いマニュアルに沿った手洗い動作ができているかをAIが判定するシステム。

 厚生労働省や食品等事業団体が推奨する正しい手の洗い方をもとに、一連の動作をAIが認識。高い判定精度を確立した。また、手の洗い方の各ステップ動作をそれぞれ〇×判定することで「見える化」し、手洗いの効果を大きく向上させた。

 手洗い判定結果は日々記録保存することで、HACCPに沿った衛生管理を実施できる。デジタル技術を用いた衛生管理のDX化を推進し、監視員の目視確認の工数削減を実現する。

 Visual Washの価格はオープン。販売予定数は5年間で5600セット。東芝テックでは、食品等事業者にとどまらず、衛生管理が必要なあらゆる事業者に向けて「Visual Wash」を提案することにより、衛生管理のDX化を推進していくとしている。

機器構成。蛇口ごとにタブレット、カメラ、センサー、ICカードリーダー、LEDライトの機器を構成(図の赤枠部分)