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NRI、手書き伝票処理業務の効率化を支援する「DiPcore AI-OCR」サービスを提供

 株式会社野村総合研究所(以下、NRI)とNRIデジタル株式会社は31日、AIの先端アルゴリズムとクラウドテクノロジーを組み合わせたソフトウェア部品群「DiPcore(ディップコア)」シリーズにおいて、企業の手書きなどの伝票処理業務を効率化する「DiPcore AI-OCR」サービスの一般向け提供を1月に開始したと発表した。

 DiPcore AI-OCRは、AI-OCR技術により手書き伝票処理業務を効率化するサービス。前処理、エンジン、後処理のそれぞれにおいて、複数のAI技術を組み合わせた独自開発を加え、精度を向上している。

DiPcore AI-OCR全体概要

 従来の技術では、文字記載位置の設定に時間がかかり、また読み取り時の紙の傾きなどのズレに対応ができない問題があったが、サービスでは文字記載位置の特定にAIのアルゴリズムを使用することで、位置設定にかかる負担を軽減し、位置ズレや傾き、二行書きなどの補正処理を自動化している。

 また、従来の技術では、多くの手書き文字を学習させることで精度を上げる仕組みのため、学習データ量が精度の限界となっていたが、サービスでは学習データそのものをAIに自動生成させることで、読み取り精度を飛躍的に向上させ、導入事例では非常に高い項目読み取り精度を達成したとしている。

 読み取り結果をリアルタイムに連携できるだけでなく、基幹システムのマスターデータと連携を取りながら読み取りの精度を高められ、高い精度を求められる業務に対応できるシステム構成としている。

 NRIでは、サービスの読み取り精度・伝票自動判別処理を体験できる無料デモアプリ「DiPcore Ai-OCR」を提供している。アプリは、8種類の送り状に対応し、スマートフォンのカメラで送り状を撮影することで、送り状種類の判別および手書き文字の認識結果を瞬時に求められる。