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キヤノンMJとNEC、ネットワークカメラと顔認証技術を組み合わせた大規模集客施設用ソリューションを共同開発

 キヤノンマーケティングジャパン株式会社(キヤノンMJ)と日本電気株式会社(NEC)は2日、劇場や展示場など大規模集客施設において、ネットワークカメラで撮影した映像を活用することで、来場者それぞれに合わせた最適な情報を提供する「大規模集客施設運用支援ソリューション」を両社が共同で構築すると発表した。

 ソリューションは、キヤノンのネットワークカメラで撮影した高画質な映像と、NECの顔認証技術や群衆映像から混雑状況や異変を検知する「群衆行動解析技術」などを組み合わせて実現する。キヤノンMJがネットワークカメラおよびカメラのパフォーマンスを最大限発揮するノウハウを提供、NECがシステムの開発を行う。

 これにより、暗い場所や逆光など様々な環境でも顔認証に最適な高画質映像を取得することや、事前登録した顔写真との照合による「顔パス」での施設入場、自席までの経路案内、チケット予約時における来場者の性別・年齢などに応じた食事メニューやグッズの推奨・注文受付といった機能を実現する。

 また、施設内のトイレ・売店などに並ぶ列の長さ、自席からの距離、施設全体の来場者の流れを分析し、到着時点で最も空いている場所を推奨することや、顔認証による施設内での子供など同伴者の居場所の検知・映像表示、映像から車いすの来場者を検知し、自席までのバリアフリーな経路の案内といった機能の提供を目指す。

 キヤノンMJとNECでは、2020年とその先を見据え、今後も両社の製品・サービス・技術を組み合わせたソリューションの提供について、共同で検討していくとしている。

三柳 英樹