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サイバートラスト、次世代IoTシステムの実現に向けRISC-V対応の高速起動ソリューションとTuxeraの高信頼性ファイルシステムを連携

 サイバートラスト株式会社は15日、Tuxera Japan株式会社(以下、Tuxera)およびサイバートラストグループのリネオソリューションズ株式会社(以下、リネオ)と、高信頼性、高可用性の次世代IoTシステムのソリューション提供に向けて連携したと発表した。

 連携により、自動車、産業機器、医療機器やコンシューマー機器など、IoT化が進む機器に採用される、リネオのLinux/Android機器向け高速起動ソリューション「LINEOWarp!!(以下、Warp!!)」と、Tuxeraの高信頼性ファイルシステムを連携し、最適化した。同ソリューションは、サイバートラストから提供する。

 Tuxeraのファイルシステムは、書き込み中にストレージ抜き出しや電源断が発生しても、ファイルシステムに破損が発生しない電源断耐性がある。Warp!!とTuxeraファイルシステムの組み合わせにより、複合機や車載機器をはじめとする電源ON/OFFを繰り返すシステムにおいて、瞬電時のデータ破損などのリスク軽減と、フラッシュメモリーのリード/ライトの耐久性を向上させつつ、起動の高速化・低消費電力化したシステムを実現した。

 同時に、組み込みプロセッサとして普及が予測される、RISC-Vアーキテクチャへの対応を実現した。RISC-Vアーキテクチャのサポートを追加したWarp!!の最新バージョン(Version 6.0)において、RISC-VプロセッサーであるSiFIVE Freedom U740リファレンスボードで実測し、通常起動より約76%(48秒)の起動時間短縮を達成したという。

 サイバートラストは、IoT機器向けの長期サポート対応のLinux OS「EMLinux」においても、RISC-V対応を計画していると説明、今後、脆弱性対応や SBOM対応を含めたセキュアなシステムの実現と、製品出荷後の長期サポートにより、サプライチェーンセキュリティへの対応を強化していくとしている。

 サイバートラストグループは、Tuxera製品の販売代理店としてTuxeraと連携し、今後、高信頼性、可用性を併せ持った、次世代IoTシステムのワンストップソリューション展開を国内外で目指すとしている。