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クオリカ、工場の生産性向上ソリューション「KOM-MICS」に電力量監視オプションを追加

 クオリカ株式会社は10日、工場の生産性向上ソリューション「KOM-MICS(コムミクス)」の新機能として、電力量監視オプションを提供開始したと発表した。

 Kom-micsは、株式会社小松製作所(以下、コマツ)の生産現場で培った技術とノウハウを生かし、生産現場の生産プロセスにおける課題解決を実現するプラットフォーム。工作機械の稼働データや加工データなどの各種データを収集し、それを分析することで、工場の稼働状況の可視化や最適化に向けた施策立案を支援する。

 今回の新機能は、工作機械に電力測定用のクランプを取り付け、電力量監視を行うオプション機能。従来Kom-micsで行ってきた工作機械での加工作業の改善に加え、加工品目ごとの電力量を監視したCO2排出量の算出が可能となり、カーボンニュートラルの実現に向けた工程改善につなげられるという。

 利用にあたっては、工作機械等の電源線に取り付けた電流クランプからセンサー受信部へ信号線で接続し、Kom-mics端末へは受信用USBを介して無線通信でデータ送信を行う仕組みで、Kom-micsを導入済みの企業は、既存のKom-mics端末に電流クランプ、センサー受信部および受信用USBを付加すると、電力量監視オプションを利用可能になる。また。収集されたデータは、Kom-mics端末よりLTE回線などでクラウドサーバーへ送信される。

 対象工作機械に複数のクランプを取り付ければ、工作機械などの時系列の電力量を、一次電源の総電力と、モーターやクーラーなどの二次側設備に分けて測定することも可能。また計測された電力量は、加工品目ごと、工程ごとに分けて表示可能なため、加工品目ごとの使用電力監視を実現するとした。

 さらに、Kom-micsの従来の生産性改善機能と合わせて活用すれば、見える化した電力量から使用電力量の大きい工程を洗い出し、工程自体の改善(切削時間の短縮やエアカットの削減等)を行うといった使い方も可能とした。

電力量監視画面例