ニュース

凸版印刷、現場実務における人財育成活動を支援するソリューション「SODACHi&」を開発

 凸版印刷株式会社は、OJTにおける人財育成をDXで支援するソリューション「SODACHi&(ソダチト)」を開発したと発表した。ソリューションは2023年2月の本格的な販売に向け、2022年11月にβ版の無償提供を開始する。

 SODACHi&は、PCやスマートフォンなどの端末を通して、メンバー、コーチ、HR(人財育成の管理者)のユーザーが関わり合いながら、現場の実務における人財育成の活動を支援し、人財の成長促進に寄与するアプリケーション。

 企業でのテレワーク拡大やリスキリングの必要性が高まる昨今、メンバー・コーチ・HRの育成に関わる人々をDXでつなぎ、社員一人ひとりに寄り添った実務・実践の場における人財の成長に貢献するとしている。

「SODACHi&」サービス概要図

 人の成長には、「経験/他者との関わり/研修」が密接に関係しているという、「70:20:10の法則:70:20:10 Model for Learning and Development」に基づき、3つの「育」を重視したアプローチを行う。メンバーの「育つ力」、コーチの「育てる力」、HRの「育む力」を養い、互いに影響を与え合いながら成長を促す仕組みで、実務における経験を定期的に振り返り内省を習慣化させ、そこから教訓を得るというデービット・コルブが提唱する「経験学習サイクル」を定期的に回す機能を備える。

 また、定期的な振り返り(内省)などで、学びを実務に生かす環境を実現。メンバーが設定した自己目標に対して、「経験学習サイクル」に基づいたタイミングで、内省を促す設問を自動的に配信する。設問に回答することで振り返り(内省)を促し、実務における目標達成への教訓・応用を得ることで成長を支援する。設問は任意回数で繰り返し配信され、内省の習慣化、自律型の人財育成に寄与する。

 コミュニケーションを活性化するための機能としては、「1on1ボード機能」による対話で、コーチ/メンバー間で成長の意識や成果を共有し、メンバーの成長を促す。メンバー同士は「グループボード機能」で、設問回答(振り返り)ごとにお互いにコメントを投稿・閲覧でき、他者の違った視点・目標達成への取り組みなどを知ることで、成長につながる教訓化を促進する。

 「ダッシュボード機能」により、成長・育成の過程や進捗の可視化が可能。メンバーは自身の成長、コーチは担当メンバーの状況を把握でき、反省や次の行動に生かせる。また、HRはメンバーとコーチのやり取りなどの育成状況を俯瞰して知ることができ、育成計画の策定・運用の効率化に生かせる。

 ソリューションの想定価格は、1IDにつき2000円から。β版は試験提供のため無償となる。凸版印刷では今後、β版の提供を通じた効果検証を行い、2023年2月に本格提供・販売を開始し、2027年度までに約5億円の売り上げを目指すとしている。