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NEC、ヒアラブルデバイスで生体認証/センシング/音声認識を実現するソリューションを提供

 日本電気株式会社(以下、NEC)は27日、トゥルーワイヤレス型ヒアラブルデバイスとクラウド基盤を組み合わせたヒアラブルソリューションを、10月に法人向けに発売すると発表した。

 ソリューションは、ヒアラブルデバイスとクラウド基盤上のソフトウェアにより、耳音響認証によるハンズフリーでの個人認証を実現する。耳音響認証は、NECの生体認証「Bio-IDiom」の1つで、耳穴からの反響音特性で個人を特定する技術となり、デバイスの内側マイクを用いて自身の耳を鍵とした個人認証を行う。これにより高いプライバシー、定期的な自動認証、第三者からのアクティブ認証などを実現することで、さまざまなユースケースで活用が可能となる。

ヒアラブルソリューションの概要
耳音響認証技術を活用したヒアラブルデバイスのユースケース例

 ヒアラブルデバイスの内側と外側に搭載された2つの集音マイクにより、独自の通話アクティブノイズキャンセリングを実現する。デバイス装着者の発話音声を、外部の騒音の影響を受けにくい内側マイクで取得する一方、発話音声に混入する騒音は外側マイクで取得し、擬似騒音成分を用いて打ち消すことで、聞き手に届ける発話音声をクリアにする。工場や工事現場などで発生する大きな騒音もカットできるため、音声認識エンジンを活用した音声のテキスト化やシステムへの指示など、現場業務のDX化にも活用できる。

 ヒアラブルデバイスには、モーションセンサー、温度センサー(体表面温度)、着脱センサーが搭載されており、これらのセンサーデータをクラウド基盤上のソフトウェアで分析することで、装着者頭部の衝撃や活動状況の検出、体表面温度をもとにした遠隔からの装着者の見守りを実現する。

 サービスは、ヒアラブルデバイスとクラウド基盤利用のサブスクリプション型(月単位)での提供となり、最小30ユーザーで2年間からの契約。価格は1ユーザーあたり月額3800円(税別)から。また、ヒアラブルデバイスとクラウド基盤を一時的に貸し出す「ヒアラブルお試しサービス」や、顧客の要望に応じたヒアラブルデバイス活用ソリューションをNECが開発する「プロトタイプ開発サービス」も提供する。