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FRONTEOのAIレビューツール「KIBIT Automator」、予測精度を向上させる新機能を提供

 株式会社FRONTEOは12日、AIレビューツール「KIBIT Automator」に、デジタルフォレンジックにおける、証拠に関連する文書と関連しない文書の分類を高精度に予測する機能を搭載し、同日より提供開始したと発表した。

 KIBIT Automatorは、米国民事訴訟の公判手続きで必要となる証拠開示(ディスカバリ)の中でも、特に電子証拠開示(eディスカバリ)における文書レビュー作業の効率向上、作業担当者の負荷軽減、費用削減を目的として開発されたツール。AIを活用し、証拠資料である大量の電子メールや電子ファイルの審査・分析を行うことができる。

 今回の新機能は、レビュー対象となる全文書データのうち、人が確認する必要のある文書の割合を高精度で予測するもの。レビュー対象文書のうち「読まなくてよい文書」を判断するカットオフポイントの精度が上がり、レビュー業務効率の向上と、作業時間の正確な見通しが可能になるという。

 検証では、Recall Rate(調査対象データ全数において「証拠として関連性がある」と評価されるデータが含まれている割合)80%において、必要となる文書データ割合のレビュー開始前の予測値とレビュー後の実測値の誤差が、わずか2%以内だったとのこと。

 この機能により、文書レビューに要する作業時間を高精度に推計でき、正確な予測に基づく計画的なレビューオペレーションの実施と業務効率の向上、さらに訴訟に関わる企業や弁護士の戦略立案時間の確保が可能になると期待されている。

 また、これまでは予測値を算出するために必要だった追加の評価用データ作成も省略できるとした。