ニュース

SCSK、英FEATURESPACEと金融決済サービス向け不正利用検知システム「ARIC Risk Hub」の販売代理店契約を締結

より高精度な不正利用検知サービスの提供を図る

 SCSK株式会社は29日、英FEATURESPACE LIMITED(以下、FEATURESPACE)と、金融決済サービス提供企業向けの不正利用検知システム「ARIC Risk Hub(アーリック リスク ハブ)」の販売代理店契約を、国内で初めて締結したと発表した。9月1日からサービス提供を開始する。

 ARIC Risk Hubは、FEATURESPACE社が独自に発明したAdaptive Behavioral Analytics(適応行動分析)、Automated Deep Behavioral Networks(自動化された深層行動ネットワーク)の両技術を利用し、異常な行動を認識するように設計された機械学習プラットフォーム。すでに把握されている詐欺や悪用のパターンに反応する製品とは異なり、個々の顧客単位で通常行っている真正の行動形態を学習することで、普段行わない異常行動を検知する仕組みとなっている。

 このため、従来の不正検知システムと比べて、詐欺、マネーロンダリングなど、さまざまな金融犯罪の事例をより正確に検知でき、低い誤検知率を実現するとした。

 また、新型コロナウイルスの流行によって非対面での商品購買が拡大するといったように、顧客の行動が急速かつ大きく変化したとしても、リスクスコアと誤検知率が安定するように、リアルタイムで自動的に補正を行えるとのこと。

 なお、2021年度に実施したカード会社での実証実験(PoC)では、小口取引から大口取引まで幅広く不正利用を抑止できたほか、SCSKが提供する不正検知システム「CARDSavior」のスコアリングエンジンと比較し、不正利用抑止の精度が70%以上向上したという。

 SCSKは今後、ARIC Risk Hubと自社のCARDSaviorと連携させ、より高精度な、クレジット・金融決済サービスの不正利用検知サービスを提供する考え。また、不正利用が発覚した後の事務作業を支援するワークフローシステムも提供しており、業務効率化支援を含め全体の最適化を支援するとしている。