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NTT Com、海外展開にも対応するIoT接続サービス「IoT Connect Mobile Type A」を提供開始

 NTTコミュニケーションズ株式会社(以下、NTT Com)は31日、モバイルネットワーク(3G/LTE/5G)を使ったIoTコネクティビティサービスラインアップの拡充として、世界180カ国/地域で利用可能で、NTT ComがIoT通信の回線管理・保守窓口までをワンストップで提供する「IoT Connect Mobile Type A(以下、ICM(A))」サービスの提供を開始した。

 ICM(A)は、海外に事業展開する顧客のニーズに対応する、IoT向けの接続サービス。特に、自動車、建機、農機業界などにおいては、IoT機器が世界各国に輸出されるため、国ごとにIoT機器の回線管理が必要となり、管理のコストが増大、複雑化するといった企業の課題に対応する。

 世界各国に輸出されるIoT機器に、製造段階でeSIMをあらかじめ組み込むことで製造工程を統一化し、製造コストを削減したいというニーズや、輸出先の国で利用する際には、通信環境や料金面において最適な通信プロファイルをダウンロードしたいというニーズにも対応。ICM(A)では、NTT Comの通信プロファイル管理装置と、顧客保有のeSIM管理装置との連携機能を提供することで、NTT Comが提供する世界180カ国/地域で通信可能なプロファイルに加え、現地の通信環境などに応じて他の通信キャリアのプロファイルを選択することも可能となる。

 IoT機器を海外で利用する場合、パーマネントローミング規制国(以下、規制国)では、日本で調達したIoT機器からの常時データ収集や、各種機器の遠隔常時監視などが困難となる。この課題に対応するため、NTT Comは国内MVNOとして初めて、マルチIMSI方式を活用した規制国対応をサービス提供する。現地キャリアのIMSIをICM(A)のSIMに書き込み、通常のIMSIと切り替えさせることで、現地キャリアのSIMとして通信することが可能になる。NTT Comが、規制国を含む世界各国において、現地キャリアなどとの契約から回線管理・保守対応まで一連のプロセスを、ワンストップで対応する。

 また、近年では1枚のeSIMを複数の用途に使うケースが増えており、例えば、コネクテッドカーに搭載されるeSIMは、製品提供者側においてコネクテッドカーと管理センターとで位置情報などをやり取りする「テレマティクス通信」と、エンドユーザーが利用する「インフォテインメント通信」の2つの用途で利用されている。NTT Comは、国内では初めてとなるグローバルでのSplit Billingの提供により、コネクテッドカーなどeSIMが搭載された製品の提供側が利用する通信と、エンドユーザーが利用する通信とを区別し、用途別の通信量の分計を実現する。これにより、顧客企業側でエンドユーザー向けの通信を分けて管理・計算する必要がなくなり、より簡単にエンドユーザー向けビジネスを始められる。

 NTT Comでは今後、さまざまな国をまたがった移動が前提となる、大量のIoT機器を柔軟に接続し、手間なく管理したいというニーズや、グローバルでの閉域でのクラウドアクセスを行いたいというニーズに対応するべく、Smart Data Platformと組み合わせて利用しやすいサービスを目指した機能拡充を進め、トータルIoTソリューションの提供を目指すとしている。