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国内産業用ネットワーク機器市場は産業用無線機器が今後も牽引、“動くモノ”のIoT化などで高成長～IDC Japan予測
2022年3月18日 13:08
IDC Japan株式会社は17日、工場、プラント、輸送機械といった一般的なオフィスとは異なる環境で用いられ、耐環境性能の高いネットワーク機器「産業用ネットワーク機器」に関する国内市場予測を発表した。それによると2021年の国内産業用ネットワーク機器市場は、不調だった前年から反転し、新型コロナウイルス感染症の感染拡大前の2019年を上回る、24.5％の成長を達成したという。
産業用ネットワーク機器市場は、産業用イーサネットスイッチ、産業用ルータ、産業用無線機器の3つから構成される。いずれの製品分野も成長しているが、中でも産業用無線機器市場が前年比73.8％増と急増しており、その要因としては、同市場を構成するひとつの産業用無線LANが、タブレットやPCの活用による現場のデジタル化、ペーパーレス化が継続的に進む中で需要増となったことが挙げられている。
また、ワイヤレスバックホールの需要も堅調に推移しており、IDC Japanでは、広大な敷地や、ケーブルを設置するのが困難な環境での無線ネットワーク接続や、メッシュネットワーク構築といった用途に加え、“動くモノ”の無線化にもワイヤレスバックホール製品が寄与したと指摘した。
なお国内の産業用ネットワーク機器市場は、2022年以降についても、製造業を中心に、デジタル化やIoTの進展、デジタルトランスフォーメーション（DX）の推進を原動力として成長を続けると同社では予測しており、2021年～2026年の年間平均成長率（CAGR）は5.9％を見込む。
製品分野別では、製造現場における無線ネットワークの活用と、“動くモノ”のIoT化が産業用無線機器の市場を牽引することにより、同市場における2021年～2026年のCAGRは、23.6％と大きな伸びが予測されている。
このほか、生産機械を始めとする“動かないモノ”のネットワーク化／IoT化においては、速度や安定性、導入の容易性からイーサネットが最も有力なネットワーク技術だと指摘。国内産業用イーサネットスイッチ市場は、2021年～2026年のCAGRが3.2％と、着実な成長が見込まれている。
