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IIJ、監視によりWebサーバーの負荷分散と可用性向上を実現する「IIJ DNSトラフィックマネージメントサービス」を提供

 株式会社インターネットイニシアティブ(以下、IIJ)は1日、独自ドメイン名の利用に必要なDNSサーバーの運用を代行する「IIJ DNSプラットフォームサービス」において、Webサーバーの稼働状況に応じてアクセス先を自動的に振り分け、Webサイトの安定稼働を実現する「IIJ DNSトラフィックマネージメントサービス」の提供を開始した。サービスの価格は個別見積もり。

 IIJ DNSプラットフォームサービスは、DNSサーバーの運用・管理をIIJが代行するサービス。DNSの応答情報の改ざんを防ぐDNSSECなど、DNSサーバーに必要とされる業界標準のセキュリティ機能を実装するとともに、DNSサーバーを世界複数拠点に分散することで信頼性と可用性を維持する。上位品目のプレミアムプランでは、IIJ以外のDNS事業者のインフラを併用できるマルチプロバイダー対応により、耐DDoS帯域やAnycast拠点数を拡張することで、さらに可用性を高められる。

 今回提供する新サービスでは、特に政府機関や金融機関など、高い可用性の求められるWebサイトを運用する組織向けに開発した機能を提供する。

 顧客のWebサイトを常時監視し、その監視結果に応じて稼働中サーバーのIPアドレスを応答する。サイト内のアクセス先サーバーは、顧客があらかじめ設定した優先度に応じて振り分けられ、Webサイトのロードバランシングによる負荷分散と可用性向上を実現する。また、メインのWebサイトがダウンした場合には、顧客に通知するとともに、自動的に予備サーバーのIPアドレスを応答するため、エンドユーザーは問題なくサイトにアクセスできる。

 顧客がロードバランサーなどの専用設備を持つことなく、サーバーのディザスタリカバリ(DR)を実現。インターネット上に設置されたサーバーであれば、国内に限らず国外に設置されたデータセンターやクラウドに置かれた、バックアップサイトのサーバーにも対応する。

 さらに、大規模な攻撃などによる監視設備の障害に備え、IIJバックボーンネットワーク内の設備だけでなく、他社クラウドサービスからも顧客のサーバーを監視する。Webサイトを複数ネットワークから監視することで、局所的なネットワークの障害をWebサイトのダウンと誤検知し、意図しないフェイルオーバーが発生するといったケースを低減する。

「IIJ DNSトラフィックマネージメントサービス」提供イメージ図